京都生活

京都で食べるシュトーレン(シュトーレン博覧会とStollen Night)

パン王国・京都に暮らすことはや半年、せっかくなので今年はシュトーレンの食べ比べでもしてみようか、と思い立ちました。覚えておいででしょうか、2009年に「勝手にシュトーレン祭り」で数本食べてみたこともありましたが、さすがに40を過ぎてそれをやるのは胃の負担が大きすぎます。高いし。あれは気持ちの高まりにまかせて買いまくりがちだけど、何個も何個もひとりで消費できる食品ではない。

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そこで今年は、京都を中心としたパンの水先案内人PAINLOT(パンロット)さんのイベントにお世話になりました。PAINLOT主催の山田さん、9年ほど前から京都にいらして、パンに関する様々な情報を発信、イベントなども開催しておられます。世の中にはこういうとある食品カテゴリに取り憑かれた人々がたくさんいるよねー、わたしのような興味散漫な人間と違って深く掘り進められる人。適当に美味しいところだけ食べさせて欲しいわたしにはとても助かります。さて、今年食べたシュトーレンはこちらです。

京都のパン屋大集合「シュトーレン博覧会」

今年の夏頃、東急ハンズ四条店で開催された「パン博覧会」(行きました)に続いて、PAINLOTさんが主催された「シュトーレン博覧会」。京都内外からセレクトされたシュトーレンが集められてポップアップストア的に店頭販売されました。なんでも目標の二倍売れたらしい。ここ10年でシュトーレンの知名度も随分上がったし、年々小さくお安めに手に入るものも多くなったもんね。

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シュトーレンは気持ち高まるラッピングも込みだと思う。布とか可愛いパターンの包み紙とかリボンとか、クリスマス感というより小さなギフト感がいいんだなあ、シュトーレンって。昔もっと箱に入った仰々しいのの方が多かったよね?あと、もっとドイツ感出してたよね。こんなに可愛いのが増えたってのは、やっぱり一般化したってことかね。

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お目当てのナカガワ小麦店さんのは当日出遅れちゃったせいですっかり完売。シュトーレン博覧会では2本だけ買って、実家に半分無理やり進呈。

「雨の日も風の日も」のシュトーレン

コンパクトさ+今年のわたしの食パンランキングに入るお店だった、ということで選んだシュトーレン。赤ワインとベリージュースで煮込んだフルーツがたくさん入っていて比較的しっとりと食べやすかった。正方形って可愛いし切りやすくていいな。

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「ふくくる」の薪窯シュトーレン

何か他にも京都のパン屋さんぽいものを、とお手頃なお値段から選んだシュトーレン。カルダモンとシナモンの風味がどわーっと来るクリスマシーな定番風味。

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今年の本命「たまき亭」の黒豆シュトーレン

ここのシュトーレンを買いに久しぶりに宇治まで行ってきたよ(インスタ参照)。京都のパン食べログランキング1位に君臨する大御所「たまき亭」さま。普通のと黒豆のと2種類のシュトーレンを出していて、わたしはもちろん黒豆。こっちのお日持ちは一週間だけれど、とにかくシュトーレンのパサパサ感が苦手なわたしにはこれぐらいモイスチャーある方が好み。

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パン屋さんらしいバター!な風味、ぎっしり詰まったふくふくの黒豆と生地に染み込んだバターでしっとり食べやすいシュトーレン。クリスマシーなスパイス風味はしないけど、ボロつかず、一週間できっちり食べ切れそうなサイズ感とテクスチャがとても好みだった。

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これいいなあ。わたしはやっぱりパンの延長線上で食べられるぐらいのシュトーレンを求めているのかもしれない。わたしシュトーレンのパサパサがホントに駄目なのよう。日本茶にも合いそうな、黒糖と黒豆のシュトーレンは和菓子好きにおすすめです。ただやっぱ、店が遠いわ〜

Stollen Night!!で11種類を食べ比べ

12月23日には二条駅に近い「カフェ パラン」さんで開催された「シュトーレンナイト」に参加しました。たまたま予定が空いたところにキャンセル待ちが発生したと知り、ラスト1名で滑り込み。ズザサーー。

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PAINLOTさんセレクト+お客さん持参のシュトーレン(持ってくると会費3000円から500円引)で今回は合計11個!ちょっとづつ色々食べたい欲望を満たすのに、こんなにうってつけのイベントはありません。別に一本丸ごと食べたいわけじゃないスもん。

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お店の方に切り分けていただき、11種類を順番に試食。どれもパン屋さんのこだわりのある個性的なシュトーレンばかりで、これを同時に食べ比べるからこそ違いがわかるんだよねえ。他の参加者さんは何故か全部切り分けられるまでチンとお待ちだったけど、わたしはいただいたそばから食べました。表面が乾いていくの嫌だし、説明を聞きながら同時に味わうの大事よねと思って。いやー食った食った。

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そしてこれが当日いただいたシュトーレン一覧と、その感想ひとことメモ。世の中にはいろいろなシュトーレンがあるもんですね。

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  • 進々堂(京都)シュトーレン&マンデルシュトーレン
    おや?意外と想像以上に美味しい。定番はレーズンがしっかり浸かっているし、マンデルの方はマジパンの香りが高い。進々堂のくせにって思ってごめん(笑)
  • panscape 全粒粉100%のシュトーレン
    生地が香ばしい!ナッツの香ばしさと相まって相乗効果の美味しさ。生地嫌いのわたしでもウマい。
  • カネルブレッド(栃木)シュトレン
    カルダモンばーん!な配合のスパイス。生地がポクポクした美味しさ。
  • 雨林舎(京都)シュトーレン
    外側ザラメタイプ。洋酒の苦味も感じるほどしっとり、むしろねっちり。バター感もあって味わいよし。
  • 喫茶とパン do.(京都)
    銀閣寺道に9月に新オープン。あの!わたしも学大に行ってたトランスパレンテで修行されていた方のパン屋さん。アールグレイ練り込み、粉糖ボロボロ系、スパイスが変わっているなー。シュトーレンらしいパサパサ感なので、わたしはもうちょっとしっとりが好きかも。

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  • camibane(愛知)シュトーレン
    ピールの爽やかみが印象的。ビターな味わい。
  • FAR EAST BAZAAR
    渋谷ヒカリエにも入ってたな、オリエンタルな雰囲気のドライフルーツ専門店のシュトーレン。生地の2倍のドライフルーツが入ってねっとり、甘みに熟成感があってトロピカル、酸味もあり。砂糖不使用ですって!全然イケるじゃん!ワインのつまみにしたい。
  • しげくにや55ベーカリー(高円寺)
    米麹の甘酒仕込み。味はスタンダードなんだけど、ヨーグルトっぽい後味としっとり感、これが甘酒なんですかね。食べやすい。
  • アップルの発音(大阪)2017カミナリ時々、冬
    なんて名前だ、ポエティックなパン屋だな。中身ギッシリ、ライ麦と黒ビール酵母使用。美味しい。ほろっと崩れる生地に素朴な旨みがパイに近い。
  • タロー屋(埼玉)柚子酵母のシュトレン
    めっちゃ柚子!友達にプレゼントでLASHのバスボムもらったときぐらい柚子の香り(笑)生地部分が多くてパサッと感はあるけど、それを凌駕する柚子ピールのビター感よ。インパクト大。お高いらしいわよ。

シュトーレンもまた、ラーメンカリーミュージックと一緒で「みんな違ってみんないい」わけで、全部美味しくあとは人それぞれの好み。わたしはpanscapeの香ばしさ、アップルの発音の旨み、雨林舎のテクスチャが比較的好みだった。でも!総合では、たま木亭の黒豆シュトーレンが一番好きでした!ただ黒豆が好きなだけ!

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しかし総じて思ったのは「クリスマススパイスって飽きるな」「やっぱり大量に食べるものではない」という冷静な感想なので、やっぱりシュトーレンはちびちびと、毎年少しづつ、食べるのが一番美味しく食べるポイントだとつくづく感じたところで今年のお祭りは終わりにしたいと思います。メリークリスマス。

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