東京弁当生活帖。ができるまで(企画〜準備編)
「東京弁当生活帖。」ができるまでのお話。本を出させてもらうなんて誰でもある話じゃないですから、せっかくなのでこれまでの過程について書いておこうと思います。遡ること半年、わたしがまだ限りなくニートに近かった夏頃からコトは始まります。
7月、編集中島さんに捕獲される
ブログ「東京弁当生活。」のお問い合せ宛に編集の中島さんから書籍化のお話をいただいたのは7月上旬のこと。そのあとお打合せでこんな企画やイメージで作りたい、というご説明を受けて快諾しました。暇だったからね!あはは!
- 仮タイトル『東京弁当生活帖。ときどき家飯』
- 春夏&秋冬&家メシ的な構成(その後変更)
- 写真と文のシンプルなレイアウトとデザイン
- ざっくりスケジュール
すでにこの時点で、ブログを読んでいた中島さんにクッキーをいただいています。えへへ。
Sucre-rie(シュークリー)のロメオ
このあと急ピッチでざっくりした骨組みやフォーマットを作っていただき、わたしはその間に過去の記事を全部読み返して出てきた弁当おかずを洗い出し、おかずのアイデアメモを書いてメニューの組合せを考えたり、改めて見つめ直した過去弁当のあまりのバリエーションの狭さに愕然としたりしていました・・・。
ちまたでは過去記事を焼き直した本も多数ありますが、わたしの場合あまりに昔の写真は解像度が印刷についていかないこと、かといって別途元画像を保存しているわけではないこと、本にするには普段の弁当は地味すぎるし写真が美しくないこと、などの理由から「よし、全部イチからつくりましょう!」と自分で自分の首をぎゅーぎゅー絞めることにしました。やるならキッチリやる。なぜなら暇だから!あはははは!
初回打ち合わせ後の骨組み
おかずのアイデアメモ
8月、台割ができあがる
8月上旬、台割という全体構成案をいただきます。実は東京弁当生活帖。はこんな感じの章立てになっていましてその切り替わりでコラムやおかずバリエーションが挟まっています。気づいてもらえたかしら・・・。この台割に沿って、まず各ページのピックアップメニューを考えました。
- 弁当番号1~20⇒王道メニューが中心
- 弁当番号22~39⇒副菜充実
- 弁当番号51~68⇒炭水化物主役
- 弁当番号69~98⇒世界(海外インスパイア系とエピソード)
- 弁当番号99~108⇒地域色強め(物産や地方グルメ系)
- 弁当番号110~123⇒変わり種/汁物など
メニューを当てた台割+わたしの勝手な弁当ナンバリング
細山田デザイン事務所さんのおしゃれなオフィスにご挨拶に行き、旅行コラムに使う用の写真をハードディスクから引っ張り出してきたのもこの頃。インドなんて10年前だから引っ越し前みたいに全部写真見返しちゃってまあ時間かかるかかる。更に文体の確認、サンプルの写真やテキスト提出、コラム部分のデザインラフ確認など、編集さんとわたしの猛烈な同時進行が続きます。
おかずバリエーションラフ
そしてわたしはここで、エクセルで作っていただいた台割をすべてGoogleスプレッドシートに移し、撮影写真納品場所としてDropboxをプロ用プランにグレードアップして編集さんと共有し、台割とは別に勝手にお弁当をナンバリングして製作リストを作り、とにかく進行管理をクラウド化するという、もういかにも元IT会社員(A型)の特性を発揮するのでした。クラウド大好きー!イエー!
そして地獄合宿へ
おおまかなデザイン、お弁当のざっくりメニュー、コラムやおかずバリエーションの内容、テキストの量や内容などが決まりました。ここから二ヶ月、わたしが「地獄合宿」と呼んでいる実家での弁当大量制作&撮影生活が始まります。
つづく。
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