京都生活

素足で渡って無病息災!狸谷山不動院「火渡り祭」

SNSで見つけた、京都・狸谷山不動院の「火渡り祭」。なになに、護摩木のお焚きあげの残り火の上を素足で歩くとな・・・めちゃくちゃ熱そう!行きたい!と、にわか修行に繰り出してきました。心頭滅却したらテクテク渡れたりするのかな?わくわく。

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 icon-camera いただいたうちわ

山深いお不動さんへタクシーで

ぽてぽてとバスで出向ける中心部の寺社仏閣と違って微妙に遠いたぬきだにさん。通常交通機関で行く場合は、バスor電車最寄り駅から15分ほど坂道を歩いて登る→250段の階段を登る→本殿、らしいのですがちょっと時間がなかったので地下鉄北山駅からタクシーでビューっと石段下まで飛ばしました(1200円)。

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 icon-camera 酔った

まっすぐ進むのにずーっと左右に細かくハンドルを揺らすという謎走法のタクシー運転手さんのせいで、途中通過した『一乗寺下り松』(宮本武蔵の決闘の場となった伝説の舞台)も目に入らないほどにひどく三半規管をやられながら石段下に到着。オエーー。帰りは歩いて下りましたが結構な長さの坂道だったので、おばさんの場合、行きは体力温存でタクシーがベストではないかと思われる。

250段の階段はまあたいしたことない

信楽たぬきに案内されながら階段を登ります。「階段つらい」というレビューが見受けられるのはちゃんと坂道を徒歩で登ってきた方々かもしれません。雨上がり、ひぐらしが鳴いて湿度マックスなのがわたしはつらかった。湿気すごい。でも、静かで荘厳な空気感。

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 icon-camera 石段上下では山伏さんのお出迎えアリ

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 icon-camera 弁財天の鳥居

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 icon-camera 「いま69段目ですよ」

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 icon-camera お迎え大師さん

ちなみにこのお不動さんは人気アニメ「有頂天家族2」の聖地巡礼場所に指定されていてアニメにも登場しているらしい。やたら若い集団が登っていくなーと思ったらアニメファンの子たちだったりしました。へえ、これって森見登美彦なのね。「四畳半神話大系」「夜は短し〜」しか知らないな。たぬきの出てくるアニメなんて、ぽんぽこで止まってるよ・・・。

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 icon-camera ついた!すり鉢状の境内

儀式のはじまり

開始時間に到着したので、宮本武蔵の修行したという滝(のようなもの)を流し見するなどしてそそくさと火渡り行列に並ぶ。たくさんの山伏が出てきて、しかしこれではすり鉢の下方にある火渡り道場が全く見えず本末転倒ではないか!と行列を離脱してもう一度下り、儀式がよく見える場所に移動。

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 icon-camera 並んでる場合ではない

山伏のみなさんがブオーブオーーと法螺貝を吹きながら本殿から火渡り道場に降りてきて儀式のスタート。山伏の唱える文言は「祝詞」っていうのかな?『きょっきょ』『だんだん!』などお寺のお経で聞いたことのないボキャブラリーがたくさんあって新鮮だった。

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 icon-camera 本殿法要後に山伏入場

何事かを唱えながら四方に祀られた神様に矢を放ったり、松明の火を頼りに長い巻物を読んだり。山伏の皆さんの間近で見られたので、ご祈祷もしてもらえたし(結界の周りにいると合掌してください、と言って頭上でお祓いしてもらえます)太鼓や法螺貝の大きな音が延々と鳴り響くのも堪能できたし、行列抜けてきてよかった〜。

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 icon-camera 結界の四方に放つ法弓作法

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 icon-camera 不動明王へのご祈願

そしてうやうやしく着火。護摩木を放り込むとガンガン火が大きくなって炎が本殿の大きな建物を照らします。大変おごそかで、見たことのないミステリアスな景色でした。修験道の儀式ってはじめてみたけど、迫力あるものですねえ。

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 icon-camera 着火!もくもくもくもく

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 icon-camera 燃える。ぶおーーー

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 icon-camera 轟々と燃える。バチバチバチ

何がいいって、暗いのがよい。大きなライトなどはなく、わずかな光しかついていないのであたりのお山はもちろん真っ暗、境内も足元は暗く、大きな炎だけが立ち上っていて余計に厳粛な雰囲気に。

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 icon-camera 何とも神秘的な光景

それは安全な火渡りだった

さて、儀式が終わるころに身を翻して階段を登り、長く長くなった行列の後ろへ。本殿を周ってさらに脇の通路まで伸びた最後尾では、いったい下で何をやってるか全く見えずにひたすら太鼓の音が響き渡るのみ。どうやってあのキャンプファイヤーの火が落ちて火渡り場所に整えられるのか、見たかったな。

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 icon-camera 本殿から見下ろす火渡りの様子

順番がやってくると火渡り御札をいただいて500円を納め、火の端っこへ。「真ん中を歩いてくださいね」と案内され、背中あたりで何やら唱えられたあとにポンっと背中を押されて前に出ます。お祈りしながらテクテク。向こう側で再度修験者の方におでこをニン!とされて終了。うむ、やはり、全然熱くなかった。左右はまだ残り火でパチパチしているものの、真ん中は丁寧に砂で整えられているのでもんわり温かい程度。ですよねー。

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 icon-camera 念じられてポン

冗談だけど、インドのやばい祭りのように本当にある程度熱かったら面白いのにな・・・と5%ぐらい思ってはいたのでちょっぴりガッカリしながら移動し、足洗い場という名の境内の水たまりへ。本当は足を洗わずに帰るのが修験者のセオリーらしいのですが、砂か灰かで足はもうバサバサ。迷わず洗います。

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 icon-camera 洗うってほどでもない

神秘的で素晴らしいお祭りだ!

いやー素晴らしかった。エキゾチックジャパンが過ぎます。音、煙、匂い、夜の闇。刺激的で興味深い、修験道のミステリアスな魅力が詰まった、個人的に祇園祭に匹敵する面白さでした。あと、お祭りじゃなくても、とってもいいお山でした。空気の重さや木々の気配がなんだか違って「なにか」がある気がする。お不動さんでしょうか、それともたぬきさんでしょうか。なんだろう、不思議だなあ。

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 icon-camera 有名な交通安全のステッカー、チャリに貼ろうっと

狸谷山不動院

京都市左京区一乗寺松原町6
http://www.tanukidani.com/

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