そうだ、モロッコからパリまで行こう

今日の旅メモ(day5 サハラ砂漠ツアー)

朝6時起床、最後のWi-Fiで明日の宿に目星をつける。コリアン美女Jamin(アラブ名)が寝不足で爆睡しているのを起こして7時から簡単な朝食。8:15出発。

9:30パームガーデンへ。ベルベル人の自給自足する広大な土地を見て回る。田舎の自然のいい匂い。一面の緑は今季節のアルファルファで主に家畜用らしい。小川が流れていちぢくや桃、オリーブの木が繁り、女が川で洗濯したりトウモロコシを収穫したりしている。黒く熟れたオリーブを一個取ってかじったら超苦かった。木から摘んで貰ったデーツはとても甘くて美味しかった。


インディゴはベルベルカラー


デーツを取ってこさせられる少年


スープにするキャベツ、長い


オリーブの林を越えて

村のカーペット屋さんへ。我々は購入を強要しない、来てくれて学んでくれるだけでありがたいと言うしみんなそのつもりだったのだけど、いざ運ばれてきたベルベルの手織りカーペットはどれもナチュラルとは思えないほど鮮やかでパターンも素敵で、それでいて頑張ればどうにかならんこともない価格なので唸った。アルファルファで染めた緑やコバルトで染めたターコイズなど、恐らくマラケシュなどの大都市では偽物の多くてたやすく手に入らないだろうし、払うに値するだろうなと思った。


とってもカラフルで


モダンで素敵な"ピカソ"作


図柄にも意味があるよ

アラビア語を話すJaminは商売の邪魔になるのでこっそり部屋から出されており、私やシャーロットがとても気に入った通称"ピカソ"作のモダンな小さめラグ(280ユーロ)と緑の鮮やかなラグをジャーマン母さんが散々悩んで値切り2枚で310ユーロに収めてお買い上げした。悪くないと思う。


ママの買ったピカソと緑のラグ

シャーロットに「日本では値切り交渉とかある?」と言われ、勿論ないよ、だから毎度嫌になるし得意じゃないし仕方なく定価のスーパーに行って買ったりしたんだ、と答えると、ロンドンもそうよとシャーロットは苦笑いしてすごい値切りとか気まずいよねとピカソのラグを諦めていた。私も欲しかったけど、パリで靴買いたいから諦める。

外に出たらJaminが、モロッコはとても好きだけど一つだけ嫌なのはああやって女が熱心に野良仕事や機織りで働いても、男が売って結局利益は男が持って行ったりするようなとこなの、と語った。きっとアラビアで何度もそう思ってきたんだろう。


撮影ポイントはだいたいこの感じ

砂漠ツアーの3分の2は車だと思っていい。街から荒野になっていくけれどそれでも乾いた木々や畑や丸い茂みが広がっていて、どれだけ尻が割れそうになってもまだまだイメージするサハラ砂漠には着かない。西日を浴びながら日焼け止めを塗り、寝落ちし、各々の定位置が段々自宅のリビングのように私物や水のボトルで荒れてくるのの繰り返し。

こないだ台湾で見たじゃん、という感じの深いトドラ渓谷を見た後に小さなレストランで食事。ケフタのタジンにしたけど、マジョレル庭園で食べたのとは程遠い味だった。来る前に友達のノンちゃんが「美味しいけどみんな同じ味だから。」って言ってた意味が段々わかってきた。トマト、オリーブ、肉と少しのハーブ。飽きるな。でも不思議と全く日本食は恋しくならないタイプで助かってる。


ワルザザードのレストラン


またトマトサラダ


作り手の誠意を感じないケフタ

17時前になってよーうやく砂漠の麓メルズーガに到着。日が沈むぞー!と急かされて、水ボトル二本と今晩の荷物のみパックしておのおの自前で調達したターバンを巻いてラクダに乗る。私はいつもの多用布をターバン代わりに巻いてもらった。


リッサニで買い出しに行くアナとベレン


砂漠ツアーのステーション

ラクダは確かエジプト辺りで昔一回乗ったけど、思ってたよりずっと快適だった。荷物をカラビナで結びつけてiPhoneとGoProを首から下げ、色々細かい装備が役立った。砂丘を上るときは楽だけど下るときにはかなりバインバインするので気をつけないといけない。砂は細かく綺麗で大きな砂丘を越えたら街が見えなくなった。ここでサンセット撮影フリータイム。


キャラバン御一行さま


わー砂漠っぽーい

裸足で丘を登って調子に乗って撮影していたらうっかり、本当にうっかりSDカードをリセットしてしまいフナ広場で粘ったタイムラプスやレナタと撮ったマラケシュの写真がぜーんぶ消えてしまった。ああ…真っ青。まあ、仕方ないわ…。確認無くあっさりカードリセットしてくれるGoProの仕様ヤバい。

砂丘の上から幾つか宿泊場所が見える。ジャーマン母さんと近くね?!と驚いた。その中でも一番近い粗末なテント集団に到着。すぐそこやん!ヨルダンのときとは桁違いに貧乏くさい。安いツアーだからかしら…。


貧乏テント

4人1組でテントに入り、外の大きなカーペットでLEDランタンの光でおしゃべり。え、火も焚いてくれないんすか…。まあいいけど。みんなで長らく話をして、21時頃になってようやく夜ご飯。気温は程よく心地よい涼しさ。

またも、またも、チキンとレモンの巨大タジン。真っ暗なテントでこれとパンだけをひたすら。デザートはまたリンゴ。ジャガイモがスムーズで食べれたけどさすがにそろそろ…。どこから来たのかここにも小汚い猫がいっぱいいて、おこぼれを狙っている。すごい近くで鳴いたりするからビビるわ。


真っ暗ディナー


アナとベレンの巻きタバコ講習会

食後は太鼓叩いて談笑したあと、まさかの夜22:30から裏の大砂丘登山大会。最初は5分ぐらいで登れると思って始めたら案の定の遠近法で、30分かかって離脱者も出るほどの砂山大登山…。ここまで来たらと11才のアバトと2人でゼイゼイ上がりきったら遠くの街の灯りが綺麗だった。が、風が強くて砂のホワイトアウトに会いこれはヤバいとLED片手にアバト遠く行くなよ!と遭難よろしく10秒で下山開始。いやー砂丘ってくそデカイですね!

残党で深夜を回るまで自国の言語や食べ物や旅行の話をしてから、毛布に包まってそのままカーペットの上で寝た。1時過ぎには急に冷え込んで、フリースと長袖と薄いナイキじゃ厳しかったけどそのまま寝切った。流れ星は3個まで数えたけどお願い事をする暇はなかった。何度か寒くて目を開けるとお空は満天の星空で、夜に見えていたオリオンは沈んで朝にはカシオペアが登っていた。

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