おでかけとイベント

はじめての宝塚歌劇

関西に住んだら一度は見てみたいよなあと思っていた宝塚、先日ありがたくお誘いいただいて観劇してきました。そもそもチケットの取り方がわからん、と思って頓挫していたのだけど、前職の後輩がいつのまにかすみれ色の沼にどっぷりと浸かっており、東京から新作観劇に遠征してくるというので便乗させてもらった次第。いやあ、面白かった。独特の世界観、お約束、土地の空気感など全方位的に興味深いことばかりで、旅で味わうような新しいカルチャー体験の新鮮さ、久しぶりだったわあ。

宝塚ってそんなとこにあるんや

宝塚!じゃあついでに神戸観光もしちゃおう!などと最初に思っていた私。なんかだいたい神戸のあたりなら三宮の近く?とか思っていたら(外様のイメージではこんなもんかと)結構な山の中にあると知ってファーストビックリ。大阪と神戸の間すぎん?え、遠くね?のちに、温泉地の興行発祥なので・・・と後輩に聞いてすごい納得した。はーなるほどなー熱海的なスタンスだったのか、宝塚って。

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 icon-camera 駅前の麗しい像

ということで、念願の神戸観光はまたの機会にして、意外と京都から遠い神戸方面、45分かけて向かった梅田から更に30分位かけて阪急宝塚線に乗り無事現地到着。「今ディズニーランドで言うと舞浜駅の感じです」と沸き立つ気持ちを例えられて、わかりやすいけどそんなにか!と思う一方、九段下(武道館の最寄駅)に例えたらわたしも理解できる気がする、その高揚感。

ムラでサンドイッチを食べる

初めて行く土地なのでせっかくなら名物ランチを、と思ったら宝塚は「ほんと何も無いんです」だそうで(誰かの実家ぐらいのどかでいいとこ、とも言っていたw)わりと初心者は一択で「ルマンのサンドイッチ」ということになる気がする。名物喫茶店のたまごサンド。常にパン屋を検索しているわたしにはちょうど良いです。

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 icon-camera 観劇前の皆さんでなかなかの行列

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 icon-camera よいショーケースですね

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 icon-camera ヅカネーミングがeverywhere

レトロ喫茶かと思いきや、那須や軽井沢的ペンションクラフトまたはカントリー手芸アートな感じのアットホームなお店。サンドイッチも意外と我の強くない素朴なセット。わりとたまご推しなんだけど、わたしは贅沢なたまごサンドを沢山食べてきたのでちょっと物足りず、どちらかというと缶詰で作ったフルーツサンドが逆にウマいよね・・・となったので次回機会があれば全部フルーツサンドにするな。

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 icon-camera キュウリいっぱいのも美味しかったです

ちなみに、この商業施設セルカや劇場、ホテル、花のみち(劇場に続く遊歩道)などの一帯をヲタの皆さんは「ムラ」と呼び「ちょっとムラ行ってくる」とか言うらしい。表現用語の絶妙な的確さ・・・!個人的には雰囲気が「濃度を高めた自由が丘」っぽい、ちょっとヨーロピアンだけどバブルの香りがするところがツボで、あと店がスカスカっと入ってる感じがまたアジアのショッピングモールっぽい裏びれ感があってキュンときました。思ってた宝塚、もっと都会的なイメージだったからこのローカル感が味わい深すぎた。

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 icon-camera セルカの失われた城感

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 icon-camera 隣には宝塚ホテル

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 icon-camera ヲタの皆さんの憧れらしい劇場を見下ろすタワマン

宝塚大劇場さんぽ

開演前の劇場内見学は、見たことないカルチャーがいっぱい。劇場自体は結構古い会館の構造ながらも明るく広々としてて、何よりお客様の高揚感が漂ってて気の流れが良さそうw あとピラピラなお洋服を着たお客様がちょいちょい見られるのとかも宝塚感ある。変身写真館があるのいいな、わたしも一回ぐらい羽背負って写真撮ってみたい。

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 icon-camera 劇場入口

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 icon-camera こういうシャンデリア久しぶりに見た

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 icon-camera リアルレトロなメニュー

食堂やカフェのメニューの端々にトップスターの名前や作品名にちなんだメニューがあるのねえ。ジェラテリアでは花組トップスター柚香光にちなんだ柚子シャーベットなどいただきました。紫色のすみれシチュー(5組のカラーを表現した付け合わせ付き)も興味あったけど勇気がいるのでそれはまた次の機会にしておくとする。

推しメニュー見てたら、そういえばわたしもよく歌舞伎座で紅白白玉の入った鯛焼きやあんず大福を買うのを楽しみにしていたのを思い出しました。東西の劇場で、いろんな組み座で演じてトップスターが居て、っておおまかな構造は同じだ。そうかそうか。

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 icon-camera 付け合わせのグラッセが花だわ・・・!

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 icon-camera メニューの語呂合わせ感がプロい

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 icon-camera すみれ色のジェラート、花の味がする!

お土産売り場が楽しい。スターのブロマイドのサイズバリエーションがエグい。大手ブランドとのコラボ商品が多すぎる。何もかもすみれ色すぎる。宝塚限定商品が多すぎる。そして、さすが神戸なのは洋菓子の多さ。あれもこれも宝塚仕様でとっても華やか。これはお土産買うの楽しいだろうなあ。

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 icon-camera 白雪ふきんもすみれ色に

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 icon-camera そういえばお菓子の街神戸

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 icon-camera クルミッ子がスミレッ子に!

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 icon-camera 西光亭がレビュー仕様に!

宝塚歌劇の殿堂

開演前にちょっと見学を、と展示エリア(写真NG)で歴史のお勉強。阪急と東宝ってグループだったの?ぐらいの私でも聞いたことがあるようなレジェンドな歴代女優や裏方の皆さんのプロフィールと思い出の品々。そういえば宝塚ってかの大実業家 小林一三(松岡修造の曽祖父)が創設者だったんだわね。

そして前回の公演などで使われた衣装の展示。美しいわ・・・細かい金具とかアクセサリーまでよく作ってあるんだなあ。ピラピラドレスやキラキラスーツだけじゃなくて、現代、和風、ギリシャや動物モノと演目の範囲がめちゃくちゃ広いからデザインと仕立てが凄まじく大変そうだ。納期どんだけなんだろう・・・とつい裏手の気持ちになってしまうよ。

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 icon-camera 羽の重厚さもすごいがそれでも華奢なのすごい、さすがスター

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 icon-camera こういう細かい装飾が大好物

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 icon-camera 前回公演のお衣装が展示されてるのっていいね

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 icon-camera そもそものデザイン画から素敵〜クオリティ〜

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 icon-camera 実物になるとこう!っていうのも素敵〜ドレープ〜

わたし、こういう衣装の細工とか見るのが好きなんだなあ、歌舞伎のときも特に傾城(遊女)のお着物の刺繍とかお話そっちのけでオペラグラス越しにうっとりしてしまうもの。ロンドンのヴィクトリア&アルバート美術館(世界随一の装飾美術を展示)思い出しました、また行きたいなあ。お衣装には夢と技術とクリエイティビティが詰まっているよねえ。

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 icon-camera オスカル!

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 icon-camera こういう気の遠くなりそうなのずっと見てられる

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 icon-camera コンパクトだけど素晴らしい展示だったわあ

花組公演「元禄バロックロック」観劇

さて、今回観劇したのは、忠臣蔵ファンタジー『元禄バロックロック』と花組誕生100周年を記念したレビュー・アニバーサリー『The Fascination(ザ ファシネイション)!』。舞台は劇とレビューの二本仕立てになってるんすね。

「元禄バロックロック」はまずポスタービジュアルの世界観が素敵すぎて誘われたときに「あ、行く」ってなりました。和洋折衷のデザイン、この滲み出すツンデレ感、構図のすべてに昭和の少女漫画の世界観を感じる・・・!北川景子似の男役トップスター柚香光(ゆずかれい)さん、わたしにはどうしても全盛期の大沢樹生がダブりますがお化粧映えするお顔立ちとスタイルが実に美しい。ちなみに花組が「一番宝塚っぽい」らしい。そういう組による傾向とか得意分野ってのもあるのねえ。

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 icon-camera いい。とてもいい。

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 icon-camera どえらい人混みの入れ替え

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 icon-camera ホールの階段の麗しさよ

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 icon-camera ピアノがテーマ曲を自動演奏で奏でます

さて、いよいよ本番。友の会会員のおかげでど真ん中のいいお席に座らせていただき、楽しく観劇。宝塚って生オーケストラがピット演奏するのね、知らなかった!今回はもう全く1人のスターの名前も知らずに丸腰で拝見しましたけれど、お芝居は忠臣蔵ベースなのもあって登場人物の関係性がなんとなくわかってて助かった。初めて見たトップスターは男役も娘役もオーラがあって、踊りの緩急?キレ?が素人目にも華やかで「なるほどそういうことなんやな・・・」と思いました。

わたしはやっぱり初心者なもので、後半の歌と踊りのレビューがこれぞ宝塚なイメージで楽しかった。途中で「こ、これどんだけ衣装の早着替えしてるの・・・!」って心配になるほどのスピードで次々に舞台装置や衣装が曲と共に転換するの、裏どんなことになってるんだろう・・・。ラインダンスも大階段も見られたし、男役がバーっと並んだダンスは壮観で素晴らしかったし、スターのお名前がわかったほうが楽しいけれどわからなくても大満足でした。

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 icon-camera 開演直前の舞台だけ写真撮影できるというルール

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 icon-camera 宝塚気分を満喫できる華やかなレビュー

歌舞伎だと、この音は、お化粧は、この柄は、衣装は、実はこういうものを表現しています、っていう型やお決まりがあって様式に制限がある中で間接的に楽しむ「粋」ってのが面白いんだと思うんだけども、宝塚だともう逆にプロジェクションマッピングばりばり照明ギラギラお衣装のスワロがピッカピカ、みたいなのがもう無尽蔵で、目まぐるしいほどストレートなゴージャスの洪水。これはこれで宝塚の様式なわけで見慣れない世界観が新鮮だったわ〜いずれにせよプロのエンタメって素晴らしいものですね。

すみれ色の沼に浸かる人たちは、下級生からピラミッドを駆け上がっていくスターを推していく楽しみとか、あんなアドリブがあったとか、今回はこんな一面が見られたとか、このコンビが神だとか、さらに詳細に個々の魅力にハマっていくのね・・・沼の底が見えない深さであることを察するに容易い・・・。海老蔵がいよいよ襲名ねって子供の頃から見てきた歌舞伎ファンの皆さんの親戚みたいな温かい眼差しとはまた違う角度で、多分ヅカの方が沼みが深そうw

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 icon-camera また来るよ多分

せっかく聖地が近いんだしまたなんか機会があれば行ってみたいなと思いました。次はもっと銘菓とか近隣の名所を調査して臨みたいと思いまーす。以上、行った気になるシリーズ、宝塚編でした。

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