圧倒的お弁当箱コレクション!京都「お辮當箱博物館(半兵衛麩本店)」
満を持して行ってきました、オベンター必見のユニークなミュージアム「お辮當箱博物館」。京都・五条大橋のたもとにある約320年続く京麩屋さん「半兵衛麩本店」に隣接する洋館の二階がまるっと博物館になっていて江戸から近代にかけての弁当箱コレクションが食文化を伝える目的で展示されているのであります。しかも閲覧無料の太っ腹!
立派な京町家と洋館がショップに、半兵衛麩本店
このコレクションは半兵衛麩さんの初代から集められたものらしいです。博物館はお店の中に入って階段で二階に上がります。お店の前にチャリを止めるのも憚られるほど立派な京町家。中は隣の洋館と繋がっています。まあーーーー素敵なショップ。
立派な京町家の表玄関
季節柄、みたことない規模のお雛様が二組(布団まである!)
一階にはお麩屋さんとしての古い資料展示とショップが。あまりにも広々としてて全くお店っぽくない・・・けれど、生麩や贈答用の美しいお麩がいろいろ。ご家庭用や大袋だとリーズナブルなものもございます。わたしも無料でただ博物館にお邪魔するのもなんだよなと思って自宅用にいくらか買いましたところ、素敵なラウンジでお茶をごちそうになりました。
ショップの一部。博物館ばりに余白が多い
お庭の見えるラクジュアリーな応接間
お麩だいすきイエーイ
さて、財と歴史の垣間見える圧倒的ゴージャス感に「いやーここのうちの子に生まれたら色々大変そうだな〜」とどうでもいい事を考えつつ、二階の博物館に上がります。
階段でお二階へどうぞ
弁当箱の粋と風流とステータス「お辨當箱博物館」
2009年に開設されたこの博物館、いろーんなお弁当箱がカテゴリ分けされて展示されています。基本的にどれも細工が豪華!まあそもそも上流階級の宴のお重箱とかから発展しているわけなので、『うちの弁当箱の螺鈿細工ドヤーーーー』みたいなことになるよねえ。
食文化伝達の目的で公開なさっているのだ
将棋盤とのドッキングタイプ。指しては食ってはですか
こう見えて漆器、しかも器、皿、杯、水筒に分解できるという金持ちのサプライズ
とっても豪華な花見弁当。桜や流水のキラキラ細工、お公家さんが浮かれてお弁当箱にビルトインされたお酒を飲んでいるのが目に浮かぶようなパーリー仕様。下々の者に運んでもらえるならこんなお重箱フルセット用意しちゃうよね〜。「帰りに捨てて帰れるようプラで(キリッ)」という我々の思想とは真逆だ(笑)
お花見宴会の絵も飾ってあって華やかコーナー
ちっさいし細かいし金平糖でも入れたんかな
自分ならどう詰めるかとつい考えて悩んでしまう構造
一方で親しみ深い「一人弁当」コーナーもありました。急に普通にAmazon見てるみたい(笑)わたしとしてはやっぱりこのコンパクトさがお弁当箱のかわゆさだと思うんだー。でもこれだけコンパクトにまとめられるギミックとか細工ってのがまた富の象徴なんだろうねえ。
そう、このサイズ感がしっくり
一人弁当でこの小分け感すごくない
いや一人でこれは逆につらい
夏は風通しの良いカゴ編みのシースルーや陶器のお重箱、秋の紅葉狩り弁当は花見のごとくきらびやかな絵柄のお重箱、と季節ごとに使い分けてるってのがオシャすぎ。芸術性と機能性が同居してるからこういう工芸品って楽しいですね。
よく見るとホタルが飛んでます、蛍狩弁当箱
こんな目の詰まった編みあるんだかわいいね
こんな重い弁当箱持って毎日電車乗られへん
なんて素敵なもみじ柄お重箱なのかしら欲しい
今よりもずっと作りが細かくてなんでもオールインワン。水筒も湯煎用の鍋も徳利も急須も入ってたりするんだから、キャンプ用品だよねもう。季節別の他にも、菊の御紋が入った賜り品の豪華なお弁当箱コーナーもあり、思ったより豊富なコレクションでした。展示替えもあるらしいのでまた来たいな。静かでゆっくり見られてなかなか楽しいですよ。
思ったより広くていっぱいあるよお弁当箱
時には相手の大将の首を入れる容器にもなったと書いてあって胸がキュッとした陣中弁当箱
お公家さんはお弁当箱のおかずをわざわざ盛らせてお膳で食べたんだって、なんかちょっとイラッとすんなw
五条大橋のすぐ近くなので何かのついでに通りかかることも多いんじゃないかと思います。京都に来たオベンターの皆さまももののついでにお立ち寄りになってみてはいかがでしょう。ついでに京麸買ったり、鴨川見ながらカフェでお茶したり、人少なめでまったりできますよ。
以上、お辮當箱博物館見学でした。
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