そうだ、モロッコからパリまで行こう

今日の旅メモ(day18 リスボン)

朝7:40、車掌がドアのブザーを鳴らしてリスボンについた。マドリッドとの時差マイナス1時間であちらは8:40。時計を修正。女4人ろくに話もしなかったけどまたね、と下車。てっきり郊外のオリエンテ駅に着くもんだと思っていたけど、街中のSanta Apol?nia駅に到着して助かった。


妹尾河童的に見るとこんな感じ


駅はキレイだけど駅前は治安微妙そうだ

天気が悪い。天気は、とかく観光の足回りとか、ひいては思い出の良し悪しにも関わるので困る。特にヨーロッパは小雨で街がボロく見えるんだよなあ。キレイな有料トイレでさっと顔を洗って歯磨きして、Wi-Fiコーナーで色々レスを片付けて地下鉄で移動。

宿は私の大好きなモダンホステルでとても感じが良かった。何より駅ナカで国鉄改札まで30秒の驚異的なアクセス。そしてデカイ。この手の宿はスタッフもオシャレでフレンドリー。まだ9時半なのにシャワー良かったらどぞ、朝食もまだなら食べなよと親切。お言葉に甘えてオレンジジュースやらトースト、リンゴをいただいて荷物を預けた。

10時半のホステル主催のウォーキングツアーはタイトなので断った。ラウンジに座ってWi-Fiで色々調べ物していたらもう11時。なんせ完全にノープランなので出足が遅い。街の構造やら行く場所が決まらない。ひとまず…天気悪いけど街から少し離れたベレンに行くか。エッグタルトが食べたい。


一応街に売ってたりもする

15番のトラムに乗るべく移動。キレイな街だなー。古くて華やかではないけどこじんまりと整っていて、なんかそんな治安悪くない雰囲気がする。ボコボコの細かい石畳、小さいトラム、沢山のお菓子屋さん、道端の沢山のカフェパラソル、あらーこれは晴れてたら最高じゃないですか。もっと長くいたいなあと見た途端に思った。


小さな街だの

トラムに乗って2.85ユーロの片道切符を車内で買ったらすごいボロッとローカルにした樹木希林みたいなアジア人にあった。英語で誰かに案内していたのでただのその辺の移民おばちゃんかと切符について軽く聞いてみたら、違った。実は平野レミばりによくしゃべるのその希林さんは、物凄いアジア訛りの香港人で、仕事で来ている半ローカルだった。

よく聞き取れないので適当にハンハンと流していたら、あああああ!あんたには英語通じないわ聞き取れてないならちゃんといいなさいよ私の話聞いてんの?ここで降りたら無駄なく観光できるのよカードはここで買ったら安くて全部回れるからこう行くのポルトガルにはこんな歴史があってうんぬん、とそれはそれはすごい速さでまくしたてられ怒られて、でも熱心に説明しているだけなのでとても親身なおばあちゃんで変わったインテリだったんだろうなと思う。私の英語力ではあまりに聞き取りづらくてもう疲れて疲れて怒られ過ぎてシュンとした。

トラムを乗り換えようとしたバス停でシンガポールからのキャサリンに会った。3人でトラムに乗って、程なくおばちゃんとお別れ。別れ際に希林さんが、私はサイコロジストだからあなたの目を見たらわかるわ、あなたにはトラウマがあるけど前を見て生きるのよ後ろを振り返っても何も起こらないから、と最後に言った。やだ、こわい。それにしても物凄い迫力のおばちゃんやったわ…

ちなみに、希林さんの薦めるBEL?Mで行くところは5つ。まずベレンの一つ先でトラムを降りて、一直線に無駄なく東へ向かいながら観光するルート。

1、Bel?m Tower / ベレンの塔
2、Jer?nimos Monastery / ジェロニモ修道院
3、Padr?o dos Descobrimentos / 発見のモニュメント
4、Past?is de Bel?m / エッグタルト屋
5、Museu Nacional
dos Coches / 馬車博物館

そこから先はキャサリンと2人。お互い一人旅。政府機関に勤める彼女は44歳で同世代かつ中国系のアジア人、気さくで面白い酒飲みで最初からとても気があった。仕草や笑いのツボが日本人みたいで物凄い親しみやすい。昔一緒だった高田先輩に似てるわーキャサリン。高田さん、元気かなあ。

まずはベレンの塔に登るのに、劣悪なオペレーションから来る長蛇の列に雨の中風吹きすさぶ海岸で長々と並ぶ。マジでひどい。天気の悪さも相まってキレる人続出である。登ったら別に何もなかった。知ってた。


中は見なくていい、って希林さんの言う通りでした


意味のさっぱりわからない通行制御システム

今晩飲もうぜ、明日シントラ行くなら折角だし一緒に行こうよ、とwhatsup交換して別れて今日の修道院(new!)。ジェローニモス修道院は天井が高く、あとは特に取材上特筆すべき所はないのだけどホーリーで実際にお祈りしている人も多い。お庭のコリドールの装飾はホイップクリームを絞ったような太くてラブリーなデコレーションが主でイスラミックなものとは大分違った。


新連載始まりました


天井が高いねー


なんてデコラティブ


ビトンの財布みたいでかわいいなー

ついでに大航海時代の英雄が勢ぞろいする発見のモニュメントチラ見。バスコダガマとかザビエルさんがいるんだね。とりあえず人の縮尺がデカイので圧倒された。写真だけ撮っていそいそとエッグタルト屋さんへ。


巨像恐怖症の気持ちがわかる


日本の幕末だと思えば面白いだろうな…

Past?is de Bel?mは行列のできるエッグタルト屋さん。15分ほど並んで6個パックをゲットしてまずホカホカをバス停で一個食べた。昔香港で食べたのとはまた別で、そこまでカスタードも甘くなくてガワがバリバリにクリスピー。並ぶ価値は人によるだろうけど、まあなるほどね。一個1.05ユーロだし!


15分ぐらい並んだ


なんで香港にいっぱいあるのかな


粉糖とシナモンが付いてくるよ

馬車博物館に行く元気も無いのでスキップして、トラムに乗った。希林さんが「リスボンカード(24時間17ユーロで交通乗り放題、観光スポット無料か割引の観光者必携カード)買うまで勝手にトラム乗っちゃいなさい、みんなそうだし検札なんか別にしやしないんだから」と言ってたので2度無賃乗車した。稀に検札があるそうだが希林さんが「何かあったらワカリマセーンゴメンナサーイ(日本語)って言うのよ!」と言ってたのですが無事でした。リスボンカードは到着して即座に買わなければかなり無駄金を使うことになりますね。交通と観光費用バカになりません。

遅ればせながらチェックインして大量の洗濯を済ませベッド脇に干しあげて、インターネット見たりしてるうちにもう19時。私早朝からリスボンにいるのにベレン行っただけだわ…。待てど暮らせど食べ歩きツアーに出ているキャサリンから連絡も無いので、しびれを切らして彼女と行く予定だったポルトワインバーへ先に行く事にした。夜の街はまたスペインで見たどの街よりも風情があって、ああポルトガルいいねえという感じ。


ギリギリまだ外大丈夫


トラム乗り場キレイだな

googleマップ片手にたどり着いたロシオ駅裏手にあるSolar do Vinho do Porto。は、入りづらい…クラッシー…実際スペインのおばちゃんが雰囲気に躊躇して帰っていた。思い切って汚いチノパンとナイキのジャンパーで入店して、上品そうな欧州の夫婦やカップル入店紛れてメニュー拝見。

ポルトワインなんてほとんど飲んだこと無いし何がいいかもさっぱりわからんのだけど、メニューの解説とネット検索を見て即勉強。ビンテージ、LBV、年数表記、トゥーニー、ルビー、レゼルバ、ブランコ、ピンクなど大きく幾つかの種類があるらしい。まずLBV、次に10年モノトゥーニーでビギナーにオススメなの下さい、とオーダーして2杯いただいた。強いっすね!でもチビチビやるにはとてもいいですね!うまいうまい。


ミッキーマウスのTシャツは私だけ


一杯2-3ユーロならアリだな

ようやくパブクロールを終えたキャサリンから連絡が来てほどなく合流。一杯づつブランコを飲んだ。腹減ったね、とお店の人に聞いて近所のGarrafeira Alfaiaへ名物バカリャウ(干し塩だら)を食べに行くことに。やったー!念願のバカリャウだー!

23:00、いくら待てども店主は店の前で待つ我々にお愛想もせず声もかけてこない。満員ぽいけど、キャサリンはテーブル空いてるのあるよね?という。何なの…?俺たちアジア人だからなの…?とブツブツ言いながら周りを見ると、向かいのオープンテラスは同じ店名、同じキッチンで、ワインバーではないがご飯メインのバルだという。こっちでよかったやん!

アイツなんなのすごい機会損失じゃんビジネス目線に欠けとるよなアジアじゃありえへんで!と2人で盛大に愚痴りながらテラスでディナー。タコのガーリック炒めはそれはもう柔らかくて居酒屋のモノとは比較にならん。念願のバカリャウグリルは白い飯が恋しくなるいい感じの塩気。羊のチーズとグリーンワインを頼んで閉店までガッツリ飲み食いした。やっぱメシ時だけ合流してあとはバラバラに行動する旅がベストだよねーとキャサリンと盛り上がる。割り勘で1人23ユーロ(3100円)ほど。大充実。


右が店、左がテラス


タコもタラもうまい!

帰り道はちょうどその辺りがクラブなどの大飲み屋街で、それはもう物凄い人だかりと音楽とお酒が道いっぱい街いっぱいに広がっていた。なんかロンドンみたいだねこれ、とキャサリンと見物しながら帰宅したのは夜の1時。いいツレができて良かったなあ。即爆睡。


そこかしこがこの状態


絵になるねえ

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