東京弁当生活帖。ができるまで（地獄の弁当合宿〜後編）
「東京弁当生活帖。」ができるまでのお話。さて8月から始まった地獄合宿で着々とお弁当づくりが進んでいきます。とはいえ東京での用事もあるので行ったり帰ったりと随分移動しました。定番を片付けると、残っていくのは比較的敷居の高い変わり弁当になっていく、という後半戦。さて、一番最後に作った弁当は何だったでしょーうか！
田舎で食材が手に入らない問題
流通が全国滞りなく行われている現代、ですが無いところには無いのです。食生活の需要が違うのです。わたしの弁当では変なものもたまに使うので、iHerbで個人輸入したものや海外で買った調味料などはある程度持参したのですが、「それ無いかー！」というものが手に入りませんでした。
終盤は色々なものが各所から集まった
パクチー売ってない問題
まずパクチー。こんなに最近都会で大流行しているのにない。百貨店の地下でひよひよのスイートコリアンダーとやらを発見したけれど結局どこにもフレッシュなコリアンダーは見当たらず、なんとやむを得ず通販で購入しました！東京でもあるとこないとこありますが、大きいところなら大概ある。手に入ったらスケジューリングを組み直してしおれる前に優先的にそのお弁当を作りましたよ、ホント大変よこれ。
イタパセ売ってない問題
イタリアンパセリ、香りがいいので普通のパセリと区別してたまに使います。たまごコーナーにも登場しています。これまたある日とない日のムラがあって、欲しい時に手に入らない（のでスケジュールが狂う）のが大問題でした。
レバパテ売ってない問題
最後の方になると自然に手に入らない食材の入ったお弁当が残り、たかがバインミーを作るのにレバーパテを探し回ることになりました。いや、入ってるテイで撮影しちゃうってのもありだったんだよ、だけど全部ちゃんと作らないと後ろめたいじゃないの。これは百貨店で発見しました。発見したとき天を仰いだわ。
ひよこ豆売ってない問題
東京の自宅では乾物のひよこ豆をストックしてあるし、スーパーで気軽に水煮が手に入ります。ところが福井では一般的なスーパーではまあ見当たらないこと。結局駅横のセレクト色が高いスーパーで見つけましたが、同様にしてキドニービーンズなんかも探すのに苦労しました。ずーっと買い出しメモから豆の名前だけが消せないで残ってるの、切ないですよ。
スペアリブも無いときは無い（台鉄弁当より）
そんなわけで一番最後まで見つからなかったひよこ豆の「フムス」が一番最後の最後に作ったお弁当でした。フープロ持ってきてなかったからミキサーで無理くり作ってそれはそれでめんどくさかったな・・・。輸入食品店やアジア食材専門店などが都会のように存在しない田舎では、ちょっと変わったものを入手するのは大変苦労がいります。即Amazonでポチる、という文化もわりと都会ならではだもんな。プライム会員でも即日とか絶対来ないし！
東京住みに欠落している感覚
ここで強く主張しておきたい。都会に住んでいる人が当たり前だと思っていることは日本の多くの地域では当たり前じゃないのだと！これは前職でもよくありました。「ココ」を東京と考えて「普通」を考えるのは非常に怠慢である。情報量も生活事情も違うことを知っているのは田舎生まれでよかったと思うことのひとつです。わたしのブログが「東京弁当生活。」であるのはそんな外様意識の反映でもあるかもね。千葉にあるのに東京ディズニーランドみたいな。いやそれは違う。
一番最初に編集の中島さんとは「あんまりハーブとかスパイスのややこしいもんをいっぱい使うのはやめましょう、ギリバジル的な」と二人で決めていました。しかしうちの実家（福井では都会の方ですが）では、バジルもなんならギリアウト。ですので、何とかわたしの弁当の風情を保つ程度にややこしいものは留めたつもりです。
要するに何が言いたいかというと、気軽にエシャロットとかライムとか赤たまねぎとかディルとか言わんといて！売ってねえから！ということです。
弁当エンドレスデイズの風景
さてさて、こうしてどうにかこうにかAmazonや通販や東京からの持ち込みなどをこなしながらリスケを繰り返し、弁当製作は続きます。
餃子も北京を思い出しながら皮から
キンパは二度出てきますね
蒲焼きもキレイなやつを採用
天むす1個にこの始末
新しくなったオーブンでおそるおそる焼く
もう全部蒸しちまえ！という
ライスバーガーの中身
パンもピタパンもああ焼いてやるさ
そして地獄合宿は終わった
こうして猛烈に弁当ロボは稼働し続け、どうにかこうにか最終日の10月半ば。戸棚に貼った弁当製作予定メモはすべて剥がされて地獄の弁当合宿は終了しました。今数えてみましたら福井滞在は合計5往復、41日間でした。覚えているでしょうか、この合間に急遽タイ旅行に行ったりもしています。震える〜！勢いってスゴイ。
メモなくなったー！感動の1枚
あと多分3回ぐらいお届けして終わります。長いな。つづく。
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