祇園祭(前祭)山鉾巡行、辻回し見物日記その1
7月17日は、祇園祭(前祭)のハイライト山鉾巡行を見に行きました。ちょっとツテで四条の眺めのいいお席から見るチャンスもあったのですが、敢えて今年は過酷な「四条河原町の辻回し」を見に行くチャレンジコースにトライ。
「辻回し」とは山鉾の方向転換のことで、巨大な鉾などは車輪の下に竹を敷き水をまくことで摩擦を減らし、音頭を取り、グイッと曳くことで角を曲がるのです。何しろ何トンもある鉾の大作業なわけで、とりわけ四条河原町は高島屋やマルイに囲まれた町中スポットで人も多く人気があります。
戦いは始発前から
山鉾巡行のスタートは朝9時。事前のネット調べによると、どうやら7時には相当人が陣取っているとのことなので眠気との折衷案で6時半に現場に到着。おにぎりとたまご焼きと水筒持って、小椅子に座って街角朝ごはん。もぐもぐ。
ハンズ前の長刀鉾
ベスポジは東南の角
すでに東北の角には三脚を構えた一眼レフ軍団が多数。東南の角は一番人気ではあったもののまあまあ見やすいポジション取りに成功。住み分けが出来ているのだな。最前列がアジア系外国人ばかりです。いったいどこに載っているんでしょうか、こんな情報。座って待つつもりだったのに30分ぐらいで「立って待つように」との指示があり、一斉に前へ圧縮。座ってた順番もへったくれもなくなりそうだったので、グイッと前に出ました。ここで無遠慮なおばさんに怯んではいけない。7時、ここから2時間強立ちっぱなしで待機!厳しい!
あいつらが座っているのが解せない
京都府ポリスの出番
とはいえ、最終的にスタート30分前から人が増えた感があり(はじまると通りすがりの人もいるので更に急増)思ったより人でギューギューではなかったかな。わたしの中の比較対象が銀座のオリンピックパレードとかそういうヤバめのだったからか。
隣人と仲良くなる
わたしの左には台湾人が二名、ひとりは「キョウト二スンデイマス」とのこと。右には東京弁や大阪弁の中高年グループ。この中のおじさんは大学時代鉾をいくつも曳いたらしい。夏になると大学の運動部に声がかかり、部活の資金集めに駆り出されるのだそうだ。おじさんは「あの辺ボート部やな」と後ろのほうで縄を持つシュッとしたメンズたちをディスったりする面白人だったので、とても楽しかった。さすがに2時間以上ならぶと「暑い」「しんどい」「もう水がない」などの愚痴をキッカケにして結束感が生まれます。
わたしも信号曲げ隊になりたい
KBS京都でライブ中継
足腰が限界な朝9時。ここで遠くに見える四条通りのスタート地点では、最初の長刀鉾にあまりにも尊い空気感でわたしの中で有名なお稚児さんの林くんが乗り込み、結界の縄が太刀で切られ、くじ改め(山鉾順番確認)の儀式などなどがあって巡行スタート。テレビで生中継が行われるのですが、これのネット配信を発見したわたしのスマホでこの様子をみんなで確認しておりました。「お稚児さん乗ったで」「おー出た出た!」と、みんなの街頭テレビ。パケ代やばい。
山鉾巡行スタート
きたぞー!
さてさていよいよ山鉾がやってきました。御朱印集めのおかげで全山鉾の記憶と思い出が鮮明です!あのお飾りは会所で見たやつ、あのマークはハンコにもなってるやつ、これはあのお話のモチーフ、と短期学習&にわか仕立ての思い入れですべての山鉾が親戚のよう(笑)みんなー!がんばってー!
今日も尊いお稚児さん
長刀鉾の辻回し
辻回しって一気にがさーっ!と回すのかと勝手に思っていたけど三回ぐらいにわけて回すのね。残念な気もしたけれど、まあこのバランスと重さで山鉾ドリフト走行したら死人がでますね。なるほど。
わたしの一番好きなお役目は山鉾の前面に立って扇を振る「音頭取」さんなのですが(ビジュアル的に)、辻回しのときには浴衣の裾をまくり上げ、ハチマキをし、人数が2人から4名になって、一斉に『ヨイヤサーーー』と方向転換の合図をするのがスーパークール。その振り付けも掛け声も全部で違うのがめっちゃくちゃ面白かった!生まれ変わったら音頭取か信号曲げる人になる!!
山一番、占出山(うらでやま):くじ順でこの山の巡行が早い年はお産が軽いらしいので今年はみんな安産ね。
孟宗山(もうそうやま):たけのこの山〜会所で買ったビトンもどきの変な手ぬぐい、首にかけてきたよ!
霰天神山(あられてんじんやま):隣の中華屋のしみだれ豚饅の行列が半端なかったね!来年食うわ!
函谷鉾(かんこほこ):京産大学生のオーガナイズド鉾、曳き初めたのしかったよ!そのゴブラン織タペストリーの新旧が会所に飾ってあったのおもしろかった!カンコだと思ってたら旗はカンコクなの、呼び方って結局どっちなんだろう。どっちもなのか?
伯牙山(はくがやま):悲しいお話なのに御神体の目つきが怖かったとこだ!見送りのタペストリーの虎の目だけがガラスで近くで見るとすんごい可愛いんだぜー。
四条傘鉾(しじょうかさほこ):は前傾で回転。妹から「沖縄のキジムナー(木の精霊)みたいなのいるから見て」とラインが来たがそれは棒振り踊りの子供です。
芦刈山(あしかりやま):御朱印オブザイヤー受賞おめでとうございます!このライオンの前掛け、とても素敵だったから宵山でじっくりみたなあ。
月鉾(つきほこ)キター!やっぱり上に長いなーここ。粽買いましたな、鉾にも乗りましたな。今年の手ぬぐいのピンクがみんなお揃いでキュートだった。
山伏山(やまぶしやま):くまモンが来たところだ!上から見下ろしていた御神体が山に乗ってる!
油天神山 (あぶらてんじんやま):あーこの御朱印貰った日、暑かったなあ。胴掛けの上の青い小花模様の刺しゅうがすごく可愛くてチロルだったからよく見せてもらったなー。
太子山(たいしやま):はい、聖徳太子の太子山!忘れない!ここだけ松の木じゃなくて杉の木が立っているってことも忘れてなかった!
長いので後半につづく。
- 前の記事
- 大極殿本舗六角店 栖園の琥珀流し(7月)
- 次の記事
- 今日の昼ビュッフェ