わたしのシュトーレン2021
今年は久しぶりにシュトーレンを買いました。高いし甘いしもたれるし、と和菓子派の中年にはどの角度からも厳しい冬のフェスティブなお菓子。あのパサっとした感じは相変わらず苦手なのですが、シュトーレンをちびちび食べてクリスマスを待つ文化要素は好きなのよね・・・ヨーロッパっぽくて・・・。
ちなみに以前から稀に「シュトレンの記事が好きです」「もう食べ比べやらないんですか」みたいなコメントをいただくことがコンスタントにあるのですが、あれはもう2009年の出来事、12年前。まあ30代前半ならなんとか勢いで行けたよなあ、会社にも持っていけたしね。
わざわざのシュトレン
長野の山の中にありその名の通り「わざわざ」行くパンと日用品のお店、たまに雑誌で見ていて名前だけは知っていました。今年のシュトーレン購入はここのシュトレンをいただいたのがキッカケ。たまに登場する東京時代の元ご近所Fさん、美味しかったので、とわざわざ送ってくださってありがとう。
手ぬぐいに包まれた素敵なギフト仕立て。わざわざのシュトレンはとっても独特。なんと卵も砂糖もバターも使っていない、全粒粉の窯焼きシュトレン。甘みはじんわりとした粉の香ばしさとドライフルーツのみ、マニアックで大人向け。わたしはよく表にまぶしまくられてる砂糖がちょっとキツいなと感じるのでこの素朴さは嫌いじゃないですが、これは好みが分かれそうなオリジナリティ。
食べてると「ああーもうこの歳だとこんぐらいの甘みでいいのかもなー」と思えてくる滋味さ。逆にシンプルな分、チーズとかジャム乗せるとかおつまみとしては抜群、黒パンみたいな感覚でいただける感じ。もたれるお菓子としての側面が全然無くって新鮮だった!あと、それだけメインとなる食材を排除しても味わいとして成り立つんだ、と言うのも驚き。
ひつじドーナツのシュトーレン
最初食べたときにあんまり美味しくて衝撃を受けた富小路夷川「ひつじドーナツ」のもっちもちドーナツ。ふらっと行くと基本売り切ればっかでめったにちゃんと買えないのがたまに傷だけど、ホントに、ドーナツ、美味い。ちょうどインスタで告知を見かけたので、じゃあシュトーレンはどんなものかと発売初日に買いに行きました。ちなみにラスクもキャラメリゼごりごりでべらぼうにウマいので超おすすめです。
中身はラムレーズン、マカダミアナッツ、くるみ、アーモンド。この外側しっとりコーティングタイプ、切り分けるとき崩壊しないから好き。味はスパイス控えめ、ナッツが香ばしくて、あと結構バターの味もする。和三盆は熟成させるとキャラメルみたいなコクが出てきてより美味しかった!ごちゃごちゃ入ってないの潔くていいね。お値段も手頃だし。
洋菓子屋さんの正統派シュトーレンはボリュームとパサ感がしんどいけど、ひつじドーナツはこのドーナツ屋さんらしいシンプルな構成でお店の色が出るなあって思いました。
Kursのstollen
一番好きなパン屋が出すシュトーレンは見逃せまい。いろいろな京都のパン屋さんに行ったけどここのパンのもちもち具合が大好きで足繁く通っています、二条「クルス」。今年は三種類(スパイス優しめ、二倍量スパイシー、バラといちごとアニス)を出すと聞いて華やかな「バラといちごとアニスのstollen」を購入。ここのパッケージはお子さんたちと作ったのかな、手づくりハンコのランダムさが逆におしゃれでかわいい。
水分はいちごのピュレのみ、ルヴァン生地にオレンジ&レモンピール、バニラ、ドライいちご、バラの花びら、アーモンド、くるみ。アニスって言うからにはどんだけ、と思ったけど全然キツくない!そしてほのかな甘酸っぱさ、これがいちごか。ふんわりとバラもいますいます。そして全体的にしっとりねっとりしてるのがすごい好き。うーん、この味のバランス感さすがクルス。
やっぱり好きなパン屋さんって結局食感や味の好みが合うってことになるんだろうな、全然寝かせてないのにとっても美味しくて、スパイスや砂糖が過剰で一切れでギブアップ系のシュトーレンとは違って、あと少しあと一枚、とパンみたいに食べられそう。スパイシーなやつも買っておこうかな・・・。
ということで今年買った(いただいた)三本のシュトーレンでした。いろんなお店が、特にパン屋さんも含めて一斉に同じテーマで作るお菓子って他にあるっけ?それぞれのコンセプトとか趣味や好みが表現されるのがとっても面白いです。ちびちびとゆっくりいただきたいと思います。
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