日本旅めぐり

どこかにマイルで熊本へ参る〜黒川温泉で贅沢湯巡り

二泊三日の熊本旅行記です。
二日目は阿蘇駅前からバスで黒川温泉へ。温泉にあまり興味のない私でもさすがに知っています、全国屈指の人気温泉地。わたしもいつか一度行ってみたいと思っていたのですが変なタイミングで夢が叶っちゃった。

熊本の美味しいもので朝ごはん

朝ごはんは昨日買った宇野製パンのミルクパン、道の駅で買った阿蘇のトマトジュース、高菜のおにぎり。うまいうまい。余ったミルクパンはヒッチハイクの準備に精を出していたスロベニア人コンビにあげました。そしてバスを待つ間、最後にもう一度道の駅をパトロール。

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 icon-camera 素朴なミルクパン美味しかった

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 icon-camera 地方の納豆は見逃せない

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 icon-camera 昨日あんまり美味しかったので渡辺饅頭リピ

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 icon-camera 阿部牧場の濃厚ミルク一気飲み

さてバスに乗らなくちゃ、と駅に歩いていくと線路沿いのフェンスに人だかりが。見るとあの「ななつ星」が阿蘇駅に停車中。わーすごい!乗ると100万ぐらいかかっちゃう富裕層シニア向けの貴族列車ですよね。キラキラしていて気品漂う高級感にみんなでため息。最後尾のパノラマカーでみんな変な声出てた。

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 icon-camera 渋いカラーリング

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 icon-camera うわっなんだあの最後の部屋

阿蘇駅前からバスで黒川温泉へ

雨のそぼ降る中バスで黒川温泉へ移動。道中の九州産交バスはすべて事前にウェブ予約して支払いも済ませていきました。本数がホントに少ないからね、一応万が一に備えて。昨日わたしが固まりながら運転していた蛇行する山道をいともたやすくハイスピードでバスは登っていき、40分ほどで黒川温泉の茅葺屋根な停留所に到着。

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 icon-camera またいきなり団子を食うあんこおばさん

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 icon-camera 解せぬ・・・バスがどうしてこんなにスムーズに・・・

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 icon-camera 雰囲気あります停留所

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 icon-camera やってきました黒川温泉

阿蘇駅前でバスを待つ間に顔見知りになったスイス人のひとりバカンスおじさんと連れ立って、インフォメーションセンター「風の舎」へ。スイスおじさんは二度目の来日で、今回はマニアックな郊外を旅しているのだそう。

『スイスにも温泉があるんだよ』
「ヨーロッパだとわたしブダペストの温泉に行きたいんですよね」
『あそこは有名だね、でも日本と違って雑で汚いかもしれない』
「ああ・・・たしかに・・・」

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 icon-camera 観光ステーション風の舎

おじさんとはここでサヨナラ。どうか良い旅を。さて、風の舎で入湯手形を買うとちょっぴりお安く3軒の湯巡りができるとのこと。いい天気だったらレンタサイクルも借りたかったんだけど、どうしようかな・・・。と思っていたら目の前に予定していた中で一番遠くにある旅館「山河」のシャトルバスが。「日帰り入浴なんですが〜」「乗っていってもいいですよ」ラッキー!どうせ200円ぐらいしか違わんだろう、と入湯手形も買わずに飛び乗って最初の温泉へ。

湯巡りその1「旅館 山河」

黒川温泉は山の温泉。緑深い山道を行くと下の方に埋もれるようにして見えてくるのが「旅館山河」。バスのおじさんにお礼を言って、坂道を下るとなんともまあ雰囲気のある素敵なお宿が!わあ〜家庭画報!(語彙)

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 icon-camera 看板のところを更に下ります

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 icon-camera 埋もれるような緑

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 icon-camera 「旅館山河」入り口に到着

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 icon-camera 囲炉裏や暖炉のある落ち着いたロビー

入湯料500円を支払い、巨大リュックも預かっていただいて早速露天風呂へ。庵が点在するような形になっていて湯屋や足湯、休憩所などがポツポツと並ぶ中を一番奥に行くと女性専用の露天風呂。脇を小川が流れ、落ち葉がふわふわ落ちてきて、薄い乳白色のお湯はまろやかで、しかも誰もいない貸切。ああ極楽極楽。

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 icon-camera お風呂がいっぱい

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 icon-camera 露天脇すぐのオープンエア脱衣所

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 icon-camera じゃらんの広告みたい

温泉の贅沢ってまさにこれだよね、という静けさと空気の透明感。ここは一度泊まってみたいなあと思えるお宿でした。贅沢なお風呂を満喫してさて早速次に移動。

山道さんぽもいいじゃない

行ってみたいなと思う自然豊かで広い露天風呂はなべて温泉街中心部よりもちょっと離れた郊外の方にあるようだ。これがまた移動に困るパターン。幸い山河まではお迎えバスで来れたので、次の目的地へは徒歩移動だ!

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 icon-camera 山葡萄いっぱいなってた

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 icon-camera エッサホイサと20分

すれ違う車の運転手に「え、歩いてるこの人」みたいな顔をされながら、40リットルのリュックを担ぎ、道端に落ちているイガ栗や謎の巨大キノコなどをエイエイと蹴っ飛ばしながら歩きます。眼下には渓流が流れ、フィトンチッドとマイナスイオンが体いっぱいに満たされるので、天気と気温次第では山道歩きも悪くないね。

湯巡りその2「旅館 こうの湯」

続きましては名物立ち湯目当てで「こうの湯」さんへ。受付で入湯料を払って奥にある『森の湯』に向かうと、同じホステルに泊まっていたドイツ人夫妻とバッタリ。「ああ!こんにちは」「今朝お会いしましたね」

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 icon-camera すぐ隣もお風呂二軒あった

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 icon-camera こじんまりした受付棟

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 icon-camera 名物「立ち湯」あります

こちらも同じく木に囲まれた露天風呂。立派なシャワーや洗い場有り。名物「立ち湯」は女性は120センチぐらいの深さになっていて、天井から湯船に紐で吊り下げられた丸太につかまりながら、立ったまま浸かるという面白いお湯。男性のところは160センチぐらいの深さらしいよ、死んじゃう(笑)

この立ち湯がまたとても良かった。家の風呂これでいいんじゃないかと思った。普通にバスタブに体を預けるよりも、丸太に上半身を預けてゆ~らゆ~らと小さく揺れながら立ったままお湯に浸かるほうが何故かリラックスできる気が。実用化希望。これは山道を歩いてきた甲斐がありました。

だご汁と湯上がりソフトクリーム

こうの湯からまたテクテクあるいて温泉街へ戻ってきた。街中で団体様のアジア人観光客がそぞろ歩き。そろそろ小腹が減ったけれどそんなにガッツリ行きたくないなあ、とぶらぶら散策していたら「だご汁」の文字を発見。ああ!食べたかったのそれ!

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 icon-camera 「食堂すみよし」さんに決まり

中はお土産屋さんの傍らのスペースに小さなカウンターとテーブルがひとつのアットホームな食堂。お母さんにだご汁を注文すると、味噌味の具だくさんなスープが出てきた。ああ、なるほど「ほうとう」とか「ひっつみ」みたいな類なんだ、だご汁って。ちょうどいいサイズでごちそうさま。そしてここでもドイツ人夫妻に遭遇し失笑。メニューを教えてあげました。

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 icon-camera やさしいお味、量もちょうどいい

隣は阿蘇小国ジャージー牛乳のソフトクリーム屋さん。あんまりすれ違う人がソフトクリームを食べているのでつられてミニサイズをひとつ。濃ゆっ!生クリームじゃないか。手のひらサイズで十分な濃厚さ。温泉でソフトクリームって最高だよね〜。

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 icon-camera すんごい美味しかった

湯巡りその3「山の宿 新明館」

さて、お腹も膨れたところでシメは温泉街の中心にある黒川温泉では有名な「新明館」。チューダー様式みたいな大きな建物で川に渡された一本の橋を渡って入ります。ランドマークみたいな感じになってるのかな。

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 icon-camera とても立派な外観

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 icon-camera 民芸館みたいな立派なロビーだね

入湯料金を払ってから温泉へは脇の廊下を進んでいきます。小さな貴重品ロッカーはどこにでもあってここで100円かかっちゃうのよね。さて、新明館のウリは主人自らが掘って作ったという洞窟風呂。中心部なので人は多いと聞くけれど人気旅館のお風呂ってどんなものかしら・・・

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 icon-camera この先温泉ゾーン

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 icon-camera 縄のれんの向こうが洞窟風呂

入り口は二箇所、本当に洞窟になっていてアジアのどこかのレジャー温泉みたい。が、入ってビックリ。えっ、こんなに仕切りないの?縄のれんをくぐると、かろうじて3人ほどが立てる更衣場所があるのですが普通に川向うの店が見える(笑)ろくについたてもないので縄のれんが開くと結構丸見え。えーなにこれしょぼい。湯船に入るとき普通に見えちゃうじゃん。

肝心の洞窟風呂は浅くてぬるめ。おばちゃんがたくさんいるのは仕方ないけど、おしゃべりが洞窟の壁で響き渡ってうるささ3倍(笑)さして広くないので逃げ場もなく、洞窟の奥の方で少しだけじっとつかっていたけれど落ち着かないのですぐに出ちゃいました。見えそうなので着替えも大急ぎ。

新明館ってこんなのがウリなのか〜。他のお風呂は素敵なのかもしれないけど、こんな配慮のない風呂をウリにしてんの嫌だわ。あまりの雑さにすっかり気分が悪くなってしまい、これでシメるのは嫌だなと急遽四軒目へはしご。

湯巡りその4「お宿 のし湯」

ウェブで調べた限り、中心部にあるわりにはなかなかの雰囲気と思われた「のし湯」さん。当たり。こちらも庵みたいに小屋が転々と建っていて、まるで緑に囲まれた林の中の小さな村みたいなお風呂。

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 icon-camera 救いの宿、のし湯へ

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 icon-camera やっぱ黒川温泉はこれよこれ

雰囲気ある番所にて受付。素朴な感じの喫茶室もあって、宿泊したらこちらもゆったり楽しめそう。スタッフさんも優しくて丁寧、上品な接客でした。お風呂ゾーンには地鶏温泉たまごも蒸し上がっていたよ。お腹すいてたら食べたかったな。

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お風呂はゆったりした露天風呂で「山河」みたいに秘境温泉チックな緑いっぱいのお風呂でした。黒川温泉は環境保全のためにシャンプーやリンス、洗い場などがないかけ湯のみの露天風呂が多いみたいで、こちらもそうだったんだけど、源泉が流れ落ちる竹筒の下で修行僧みたいに無理やりお湯のみで頭洗いました。ここで身支度を整えて化粧をして、さあもうバスが出るまで20分。よし、いいシメになった!

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黒川温泉、一度は来る価値あるある

ということで4つの露天風呂を日帰り入浴で巡ってみましたが、正直熱いお湯が苦手で温泉とか全然好きじゃない私でもこの温泉地のひっそりとした風情は別格だった。ちょっと奮発して泊まってみるのもいいかもしれない。どの旅館も山に埋もれるように建っているので、ワイワイ出歩くより、大人がゆっくりおこもりするタイプの温泉じゃないかしらね。

もし日帰り入浴をするなら、ちょっと離れたところにあるお湯のほうが空いてて大きめでゆったりしたお風呂に入れそう。お宿の方もそう言ってました。あと、わたしは数ある選択肢の中でわりと宿泊料金が高いところばかり狙って行きました(笑)どこも500円程度だったらいいとこ行ってみたいもんねーオホホホホホ

つづく。

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