京都 祇園東「祇園をどり」を見にいこう
これで5つの京をどりコンプリート。京都五花街の芸舞妓さんたちの踊りが見られる「をどり」シリーズの最後は唯一秋開催の祇園東「祇園をどり」です。フウ、忘れてなかった。
祇園東は四条通の北、花見小路より東のエリア。夜の飲食店がドバーッとあるエリアで花街としてはちょっと穴場みたいな場所にあるね。個人的に、この辺は表側がいつもツアリストで激混みなので人を避けるべくなにげによく通ります。
会場は祇園会館
会場は八坂神社脇の祇園会館。普段はよしもと祇園花月なんだけど、この時期休演になるんだねえ。ちなみにここはかつて名画座、さらにバブルな高級ディスコ「マハラジャ京都祇園」だった娯楽のデパートみたいなビルらしい。マハラジャはブームに乗って2017年から復活してお立ち台とかもあるので是非見てみたい。
独特の圧がある巨大ビル
祇園をどりのチケット
祇園をどりのチケットは茶券付観覧料4500円、観覧料4000円で実質一種類のお席。午後1時30分、4時の二回公演。こちらもまた他と同じく現地購入上等方式でして、JTBオンラインチケットは20日前には締め切られるのであった。(そしてもちろん指定不可)まあ、ツアー客も大勢いらしたのでそちらが優先ってことよねー。
入り口横の引換所で買いました
ふらっと行ったら平日にもかかわらず『本日満席』だったのでやむなく別日を購入。座席表を見ながら買えました。「お詳しい方から見たらどこの席がオススメですか?」と尋ねると、ちょうどキャンセルで返ってきたチケットをご提案いただけたので、運良く前から五列目の花道寄りをラッキーゲット。よしよしよし。
外人さんもかなりいるんだけどみんな直接買いに来てるのかなあ。都をどり以外はオンラインで購入&発券が出来ないから、それってなかなか大変だよねえ。
今年のテーマは「遊尽童翫物」
祇園東の今年の演目は「遊尽童翫物(あそびづくしわらべのかんぶつ)」、独楽や折り鶴やすごろくなどをテーマにしたお衣装や踊りで全体的にファンシーな演出でかわいかった。場面の合間には客席に舞妓さん方が現れて、台詞のあとに折り鶴などを配る演出もあって、外人さんがワクテカしてました(笑)
前回ここで見たのはスチ子だった
フィナーレは「祇園東小唄」。『〽花の円山石だたみ 桜吹雪に舞衣』って、祇園小唄みたいに鴨川、大文字、火縄と京都なワードが散りばめられた四季の歌詞なのね〜素敵ね〜。
最後にバン、と明るくなった舞台に全員が並ぶフィナーレは最高に美しいのですが、他の4つの花街が春開催なので桜がモチーフになることが多いのに対して祇園東は背景が真っ赤な紅葉でこれまた鮮やかなこと。唯一秋開催であるメリットだなこれは。
広い会館ではないけどそれもまたよし
はじめての撒き手ぬぐいゲット
そしてわたしは、最後に芸舞妓さんたちが舞台から客席に向かって投げる「撒き手ぬぐい」をこの度初めてゲット!やったー!お安い桟敷席や二階席ではまず話にならず、前方席でもなかなか飛んでこないこの手拭い。
なんかピックより嬉しい
手拭いとしても売ってはいます
隣からこぼれてきたやつですが、まぐれキャッチでありがたくいただきました。家に帰って広げてみたらビックリ、花名刺が挟んであるだけでなく、投げた叶千代さんのサインと日付が。また祇園東の手拭いは他と違って藤の花で各お名前が染められているそうでこれまたワン・アンド・オンリーなのですね。おばちゃんこんなん勿体なくて使われへん。
コンプリートのご褒美にいい記念になりました。ま、ゆうても使いますよ。手拭いは使ってなんぼだからね。でも広げたときのサプライズが嬉しいよなーそりゃあファンになっちゃうよなあ。
帰りに「いづ重」へ寄り道
帰り道はせっかくここまで来たしね、ということでちょっと八坂神社前の「いづ重」の暖簾を上げて中を覗いてみます。普段は結構な行列なのであまり寄り付かないけど、カウンターのところに助六やおいなりさんの包みが置いてあるとすぐお持ち帰りで買えるんだよね。
名物の鯖寿司だと最低3000円コースだけど、おいなりさん5個入りや助六なら1000円以内。海藻巻や粟麩巻はもっとお安いので庶民の懐に優しいのです・・・。
躊躇なく買える粟麩巻540円
ぶにぶにした生麩の独特の食感(だいすき)、揚げてあるのかな外側についた甘辛いタレで醤油ナシで美味しく食べられます。当然ながら酢飯も美味い。上等な精進料理という感じでわたしなどはこちらで十分満足でございます。ああ、美味しかった。
数分待っている間に外が騒がしいので出てみると、先程踊りを踊っていた祇園東の舞妓ちゃんたちが八坂神社の階段にズラリ。どうやら警察のみなさんと秋の交通安全週間の記念撮影をしているようでした。こんな早々と休む間もなく大変だなー!
外人さんたちも大慌て
リニューアルしたての南座もピカピカです
五花街いずれ劣らぬ素晴らしさ
聞いたことはあるけど、どこがどの辺で何をどり?というのがようやくわかった五花街の舞台。ご興味の無い方にはまったく響かないかもしれないですが、タイミングがあったら絶対に見るべき。時間も短いし、歌舞伎ほど値段高くもないし、歌舞練場にも入れるし、艶やかな世界に浸れるし。
個人的には最初に見た上七軒の北野をどり、歌舞練場の雰囲気と相まって印象的だったなあ。あと来年はピカピカの南座で都をどりが開催されるので早いところいい席取っておこうかなと思っている次第です。またタイミングがあったらどこか見に行こうと思います。