京都南座 夏の舞台体験ツアー
日本中の劇場と同じく、歌舞伎やお芝居の演目が春先からずーっと中止となっている南座。8月から「夏の舞台体験ツアー」が開催されると聞いて早速行ってきました。歌舞伎の劇場特有の舞台機構を体験できるプログラムとのこと。
1日6回、各回定員制、所要時間30分、料金は1200円。わたしは8月の早いうちに参加したのですが、誰もいないかな〜と思いきや平日の昼間にもかかわらず結構な人数の参加者がいて驚きました。最近は近場への旅行ってことで京都もなにげに人が増えてきているので、ちょっとした観光イベントとして人気なのかも?
劇場内をくまなく探検
ツアースタート30分前から入場可能なので、その間に南座の中をウロウロ。普段来場するときはお客さんでいっぱいのときですから、ここまで人がいないときに劇場を見学できるのは貴重な機会。まだリニューアルしたばかりでピカピカだけど歌舞伎劇場独特の伝統的なつくりが面白いからねえ。
花道をじっくり眺めてみたり
桟敷席からの眺めをお試してみたり
二階から舞台を見てみたり
三階から見下ろしてみたり
客席のみならず、展示室でまねき看板やお練りのビデオを見たり、隣接した「とらや」の入り口でメニューをまじまじと眺めてみたり、当時のままの階段や装飾のデザインを探したり。入場時にいただくパンフに劇場の説明が書かれているのですけど、何気なーくそのへんの椅子が天童木工だったり、ソファがカッシーナだったりするの初めて知りました。ゴージャスぅ。
花道、廻り舞台、せりも体験
ツアーが開始すると、みんなで鳥屋を抜け、花道から舞台に移動。花道普通にペタペタ歩くのなんかもったいない(笑)こんな狭い幅でずっしりとした衣装や下駄を身に着けて六方を飛ぶのとかちょっと尋常じゃないわね・・・と改めて実感。無理。
花道を何の花もない人が通りますよ
舞台からの眺めってこんな感じなんだ!という感動
こんなに客席が近いのか、全員顔が見える
客席から見る距離感と、舞台から見る距離感って随分違うものですね。南座はとりわけ客席がグッと近く感じられるつくりになっているとの解説。そしてこのあとは「廻り舞台」の体験。適切な距離を保ちながら散らばったツアー参加者、全員まとめてグルーーーーーーーーっと舞台が回って一周します。お、面白い・・・・!
写真だとわからないのでツイッターに動画あげようっと
次に「せり」の体験。上がる組、下がる組に分かれて同時に動かされます。上下それぞれ2メートルほどづつ動くので舞台上で大きなギャップができてやや怖め。とてもスムーズな動きとはいえ、手すりもないし、こりゃあ演じるのってたいそうなことだね・・・!
上がる組、境目になんもねえ怖み
上から見た奈落の底
奈落からの光景がこちら
この日は特別に搬入口を見せていただけて、更に幕の裏側にかかれている「火の用心」(火事によって劇場が消失してきた歴史から伝統的な習わしで)も見れて、最後には一度暗転してからの「ちょんぱ」(演目の初めに拍子木の音とともに照明がパッと点く演出)も。ああ、楽しい楽しい。
搬入口、東華菜館が見えるので一瞬パリっぽいw
うん、火事は怖いね
ちょんぱ、で照明が点くとなんかいた
南座ゆるきゃら「みなみーな」!本物初めてみたwww
こんなときだからの贅沢ツアー
ということで、30分の中にギュッと劇場の面白さが凝縮した南座ツアーでした。こんなご時世だけれども、今だからこそこうやって見られるものもあるので、ありがたく楽しませていただきました。もうしばらくして再開されたときには、また歌舞伎見に行きたいなあ。
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