京都紅葉散歩〜「高台寺」吸い込まれそうな池鏡ライトアップ
今年も京都で紅葉パトロール。
京都は今まさに紅葉シーズンのピーク。これすなわち観光のピークでもあります。桜の時期に次いで人混みが地獄絵図と噂の三連休をおとなしくやり過ごして、ローカルの特権を生かし平日に見に行ってきました。
「高台寺」は豊臣秀吉の妻ねねが亡き夫を弔うために作ったお寺です。近場に観光スポットが多い東山エリアなのでアクセスが楽。この時期あちこちで行われている夜間拝観&ライトアップですが、わたしは正直ライトアップって下駄をはかせてる感じというか、そんなんずるくね?と思ってる派なのですが(特に色つきライト)高台寺のライトアップは有名なのでひとまず何も考えずこちらに。
いまどきなプロジェクションマッピング
まず目に入るのがあっちこっちのプロジェクションマッピング。なんか流行ってるよね〜。個人的には巨大な欧風建造物とかならともかく、こじんまりした寺や城の片隅でやる理由はちょっとわからないんですがやっぱりヴァエないといけないご時世なのだろうか。
花火の中を龍が飛んでくるけどWHY
めっちゃ花火上がってるけどWHY
こっちにも花火上がってるけどWHY
なぜかこの季節にうっすら花火の音がするのは何ともいえないですが、イベント感はある。昔々に仕事で高台寺のご住職さんとなんかうっすら関わらせていただいた記憶があるのですが当時から新進的な方だった印象があって、それでこういう技術を導入されているのかな。だとすれば納得。
連休後もそれなりに混みます
さて、連休が終わったとはいえそれなりにたくさんの方がまだまだいらっしゃるわけでチケット購入は10分待ち程度。土日や連休だと数十分待ちのこともあったらしい。山の近くは冷えるから気をつけて並ばないとね。
10分ぐらい待ちました
(今後のメモ)近所にあるゆかりの「圓徳院」に先に入って通しチケットを買っておくとこっちでチケット購入に並ばなくていいという裏技があるようなので混雑時には有効かと思われます。圓徳院のお庭も紅葉が美しいみたいなのでこれはまたの機会に行きたいな。
書き置きの御朱印もここで売ってた
拝観料は600円と平均的なんだけど、それよりも一日二回やってる鬼瓦席のお値段が8000円ってのに釘付けでした。ジーパンじゃいけなそうだわ・・・!
吸い込まれそう!確かにすごい「臥龍池」ライトアップ
さて、もみじに囲まれながら順路を進みますと方丈前庭でまたもやプロジェクションマッピング。環境音楽みたいなのが流れててえらくシュール・・・。タイミングで庭の隅にある岩や樹木に電気がついたりする素朴さに既視感を覚えます。あれだ。香港のシンフォニー・オブ・ライツだ・・・。
またやん
美ら海水族館の大水槽に似ている人混み
そうこうしていると庭の向こうに人だかり。ぐるりと臥龍池を囲む人混みをちびちびと前に進むとそこには真っ暗な池に映り込む紅葉のライトアップが。ああ〜これが噂の池鏡!なるほど、これはたしかにすごい。
幸いにも風のない夜で、波紋ひとつない真っ黒な池に映り込む紅葉は実にクッキリ、まさに鏡のよう。あんまりキレイに映ってるので眺めているとだんだん境目がわからなくなる妙な感覚に(写真はちょっと明るくしています)。紅葉自体は全部真っ赤とはいかないけれど色のグラデーションがとても美しいです。
たくさん写真を撮ったけれど、この不思議な感覚が画像では全く伝わらないなー。まるで池の中にも空と同じ深い深い空間が広がっているようで、見ていると本当に『吸い込まれそう』になって、フラフラぼちゃんと池に落ちちゃいそう。まわりのお客さんにも「なんか怖い」「気持ちわるい」と言ってる人が結構いました。
これは紅葉ライトアップ、というよりも3Dスペース体験だね。VR映像とかみたいだわなんか。ただのライトアップだと思って見にきたけど、意外にも変な満足度の高い臥龍池でした。ただし無風が必須!そして夜じゃないとこの不思議な感じはわかんない!
他にもいろいろ見られます
夜は展望台は見られないですが、ポンポンと灯りの灯った階段を登って茶亭を見たり、嵐山のような竹林ゾーンを下ったりして、それなりに風情ある見学が。相変わらず美術や歴史に疎いのでこのヒストリカルな重要さとか、茶亭の趣きとか全然わからなくてただ歩いて帰ってきましたけれども。
すぐ竹見ると嵐山とかいう人
緑のもみじも素敵よね
タワーと八坂の塔が一緒に見える
またやん
今年は台風の影響もあって色づきが悪いとか、紅葉が遅いとか、なんかいろんな話も聞きますけれどもそれはそれでまあしょうがないってことで、行った時々の塩梅を楽しむのが良いのではないでしょうかね。高台寺は十数年ぶりに行きましたが、イマドキの演出とナチュラルな演出が相まって
コンパクトながらも意外と楽しい夜間拝観でございました。
つづく。