京都紅葉散歩〜「瑠璃光院」秋の特別拝観で超人気スポット観光
京都紅葉パトロール報告です。
つづきまして、近年のSNSブームに乗っていまや爆発的人気観光スポットとなっている「瑠璃光院」へ。あまりにも人気過ぎて混んでるから行きたくない気持ちが二周半ぐらいしたので逆に行くことにしました。正直、写真うんぬんより「で、実際どんなことになってんの?」という興味の方がデカイ。
瑠璃光院のある八瀬はダウンタウンからガッツリ離れた山の中。ここは大昔の保養地らしく、もともと別荘として造営されたのが大正末に大改築されてこのようになったとのこと。中に、韓国の「汗蒸幕」とさほど変わらない立派な釜風呂とかあったしね。
いまは年2回、青モミジと紅葉の時期の特別拝観でしか一般公開してなくて、それ以外は全く見られないというレア度の高い場所。これを見るために来る人もいるぐらいで、だから余計混むわけですねえ。
とにかく早起きして整理券をゲットしろ話はそれからだ
さて、京都観光スポットは数あれどここまで混むところもなかなかありません。まずは入場のための整理券をゲットするところから。観光は気合です。気合があれば早起きもできる(猪木)。
とか言いながらゆっくり「まんぷく」を見ていたわたしが現地到着したのは午前9時半頃。ケーブル駅と叡山電鉄駅の間にあるテントが販売所です。平日にもかかわらずたくさんの人が既に並んでいましたけど、中国語も話すスゲエ係員さんのスムーズなさばきにより10分ぐらいでチケットが買えました。その時点で30分後の10:20集合回。
チケットは10分刻みで設定されていて、集合時間にまた集まってみんなで瑠璃光院まで移動する方式です。わたしは30分後で済みましたが混むと数時間空いたりすることもあるみたいなのでホント早く行くに越したことない。ちなみに秋の三連休などガチで混むときには午前中で一日分の整理券がなくなるそうなので、マジ始発の勢いで起きるしかないっス。
ちなみに拝観料は驚愕の2000円です。
繰り返します。2000円です。
早起きさせられるうえにこのお値段って・・・!なによ!という気持ちになりますが、すでに京都観光というベルトコンベアの上にいるあなたは虚しく地団駄を踏みながらお財布を開くしかありません。ちなみに近所の「ルイ・イカール美術館」の入場券付きなのですがわたしは行きませんでした。アールデコな銅版画とか見れるらしい。
集合までの時間つぶし
さーて、集合時間までしばしご近所散策。まだ出店なども開いていないので近くのセブンイレブンでおにぎりを買って食べ(ベンチもあっていい感じ)、渓流と紅葉を見ながらお散歩タイム。河原にも降りられるのでまったり座って待っている人たちも。癒しの里らしく本当に素晴らしい山の空気と景観なので一時間くらいならすぐかな。
橋の上から
あちこち紅葉はバッチリ
近くの叡山電鉄八瀬駅はとってもレトロでなんか江ノ電みたい。ゴトンゴトンとやってきてたくさんのお客さんがドバーッと降りていきます。そして見事に中国語と韓国語しか聞こえないよ。もはやここも外国人観光客に大人気なんですねえ、やっぱSNSとかなのかなあ。ネットの影響って絶大だね。
しば漬け売ってるね
いい雰囲気の駅舎だなあ
出町柳からやってきた叡山電鉄
余談ですが、叡山電鉄の観光列車「ひえい」っていう今年から走っている新しいやつ、グッドデザイン賞も取っているんだけど、バーンと楕円形のついた電車の顔がなぜかわたし怖くって恐怖を感じるんだよね・・・エヴァンゲリオンの使徒みたいなシュールなデザイン・・・ブルブルブル(ググってください)
集合!瑠璃光院へ移動開始です
ほどなく30分が過ぎて集合時間。またテントに戻って時間ごとに区切られた行列に並び、わりとオンタイムな感じで瑠璃光院に向けてゾロゾロと歩いていきます。住宅地を抜けていき3分ほどで瑠璃光院の前の小さな溜まり場に到着。
ゾロゾロてくてく
ほどなく瑠璃光院前に到着、すごい人だ
ここでまたしばらく前の人がハケていくのを待ちながら行列。整理券買ってからが長い。とはいえ、行列広場はまたひときわ紅葉が美しくて、瑠璃光院も外から見るだけでも色とりどりのもみじに囲まれていて大変癒されるひととき。
秋バリバリ
入場前に全員シャッターを押してもらえます
瑠璃光院の山門、素晴らしい枝ぶり
ようやく入場、いざ瑠璃光院
記念写真を撮っていただき中に入ったのは集合時間から30分後の10:50。フウ。入り口ではビニール袋に入った写経の紙とボールペンをいただきます。写経した紙は奉納させていただけるんだけど、混雑でそれどころではなかったので持って帰ってきました・・・。
例が「東山瑠璃子」やっぱり
整った木々や苔に包まれるような細い階段を登っていき、小さなお屋敷に到着。靴を脱いで袋に入れて上がります。普通のお寺ならまだしも、この規模だとまあ混むわけだ・・・人いっぱい!普通の古民家みたいな急な階段を上がって例のスポットがある二階へ。上にあがると階段脇ではこの混雑にも負けずしっかり写経をしておられる方々の後ろ姿が。いやこうあるべきなんですよね本来は・・・。
こういう「ぽい」写真撮っている人多数
お家の前には鯉の池が
ちょっとした立派なおうちって感じですね
わたしもちゃんと写経したかったな
あのリフレクション写真のこちら側はこうなっている
書院二階の一角にどえらい人ごみ。これはまさか・・・と近づくとまさにこれが瑠璃光院を訪れる大半の人のお目当て、リフレクション写真スポット。主庭「瑠璃の庭」の美しいもみじが部屋の隅に置かれたピカピカの大きな机に水鏡のように映り込むことで有名な、あのポイントなのでした。ひえー!人!
マジすかなんもみえない
四角い机の二辺のふちにはギッシリとカメラやスマホを構えた人々。その後ろには圧のオーラを発しながら順番待ちをする人が何重にも。さすが瑠璃光院、声掛けスタッフが複数名常駐していて「3枚撮ったらお譲りください」「不好意思〜(中国語)後ろの方にお譲りいただけませんか」と粘る人々にやんわりと注意喚起。あんまり粘る人にはちゃんと個別で注意。空気が・・・殺伐としている・・・!
人混みの中はこうなっています
撮影者の集中オーラがすごい
正直この瑠璃光院、いまやみんなが写真を撮りに来る場所といっても差し支えないですもんね。最前列で座るために二列目以降の人はみんな立ったまま押し合いへし合い気味。きょうびライブハウスでもこんなギュウギュウにならんよ・・・。しばらく並んでどうにかこうにか押し込んでようやく最前列へ到着。シュッ(座る音)
でもね、こんな殺伐とした撮影スポットだけどやっぱりそれはこんなにキレイな写真が撮れるからなんだよね。
これぞ瑠璃光院
そう、これなのだ。これがみんなを惹きつけてやまない秋の瑠璃光院の魅力。テーブルの角のところに陣取るとちょうど真ん中で赤と黄色が分かれるようなアングルの写真が撮れます。正直なところ、いざ座るといかに美しく撮影するかに集中しすぎて、あんまり悠長にもやってられないので焦りもあるし、このアングルからの景色を愛でる、という余裕はありませんでした。とにかく無音カメラのシャッターを押しまくって数撃ちゃ当たる方式。
右側もこんなにきれい
左側もこんなにきれい
毎日ピカピカに磨き上げておられるという机も床も、鮮やかな色が写り込んで本当にキレイでした。これをもっと静かにゆっくり鑑賞したいところだけど、期間限定公開しかやっていないとなかなか難しいだろうな〜秋はとりあえず絶対無理です。
あそこに腰かけてお茶でも飲みたい
ピカピカの床に寝転がって昼寝したい
ちなみにわたしのように平日行くと、圧倒的に周囲は中国人旅客の率が上がるため、撮影もなんていうかだいぶ大胆な人も見受けられ「エッ」てなることがありますね。机の上は陣取り合戦。全く周りを気にせず動画を撮る腕とか、より前で撮ろうとする人のスマホとか、自分の前にガンガン映り込む恐れがあるので上手にやりましょう。今回わたしホントにバンカーリングつけてて良かったと思ったわ〜小回りが効くので超助かりました。
スマホのCMか
一階も他のお庭も素敵なんですよ
二階のゴリゴリ混雑ゾーンを抜けて一階へ。こちらも同じお庭を別のアングルで見ることになります。やっぱり人は多いものの、机があるわけじゃないのでそれでもさっきよりはゆったり。みんな写真撮ってるけど、多少はゆっくりとお庭を堪能できるかな。
一階もこのありさま
あの赤と黄色を下から見るとこう
落ちた葉さえも優雅に感じられるわ
瑠璃光院は自然の借景を生かした造園をされたとのことですが、空間に奥行きがあって、枝が伸びる高さも十分で清々しく、大変良いお庭でした。瑠璃の庭だけじゃなくて他のお庭も紅葉真っ盛り。これは秋だけじゃなくてきっと青モミジの頃もそれはそれは美しいんでしょうねえ。
この奥行き
この紅の美しさ
でも基本こう
いろんな意味で来る価値はある、瑠璃光院
というわけで、朝から昼前までかかって堪能したザ・紅葉観光の瑠璃光院。遠いし寒いし高いし混んでるし、ってネックはあるけどそこも含めて一度気合い入れて(そしてある程度割り切って)来てみるのもいいかもしれない。
帰る頃には売店も開いてました
ケーブルカー駅横「もみじの小径」がまたキレイなのよこれ
こういうのつい撮っちゃうパターン
あの机の反射写真もいいけど、お寺で見る紅葉と違って広々とした場所で行楽を楽しめるのが瑠璃光院のいいところかもしれないな。帰りにちょっと足を伸ばして大原三千院とか寄れるのも良い。思い切って人気スポットに来てみるのも、その理由(と衝撃的な状況)がわかっていいものですね。ミーハーなわたしは大変満足致しました。
つづく。