祇園祭(前祭)山鉾巡行と神幸祭を見にいこう
さて、今年も7月17日は祇園祭のハイライト、前祭の山鉾巡行。パレードです。昨年はおにぎり弁当持って朝6時台から四条河原町にスタンバって辻回しを見たわけですが、ちょっともうさすがにこの炎天下で6時間立ちっぱなし(座るなと言われます)だと死亡しそうなので、お友達とまったり四条東洞院(南側)で見物しました。
巡行は朝9時スタートで我々が四条烏丸に到着したのもちょうど9時頃。スタート地点で見通しがいいからかここが一番すごい人で一歩も進めないほど。悲鳴も聞こえてみんな殺伐としていたよ・・・。お稚児さんが乗り込んで動き出すのと同時に移動を開始して、四条東洞院まで移動。本当は注連縄切りを見たかったのだけど、そのポイントまで進んでいくと押しつぶされる予感がしたので中止。御稚児さん見れたの一瞬だったな。
四条烏丸角は地獄絵図
長刀鉾、進むの早い。行ってしまった・・・
今年も楽しく山鉾見物
辻回しを見るために大きな交差点で場所取りをすると、どうしても山鉾は遠くなる。なので、今年四条通で見物していたらとっても距離が近くって人も山鉾もよく詳細が見えて結果的に良かった。あと、辻回しに来るときはわりとテンパっている皆さんも、止まっては談笑したりポテポテ歩いたりと気が抜けているのでそれも良かった。
今年の一番はカマキリだったのだ
平山郁夫の砂漠らくだがやっぱり素敵、たけのこ山
綾傘鉾には歩きの御稚児さん
今年の月鉾の手ぬぐいはピンクなので部活感ある
しれっと鮎がいっぱい占出山
菊水鉾の音頭取り葉っぱのうちわカワユス
放下鉾の稚児人形は可動式なのでちゃんと踊る
フクロウたち・・・今年も立派に飛んでいるよジーン
シメの船鉾の直後にはすぐ警察車両
宵山で見たあのタペストリーや水引や御神体がピカピカに飾り付けられて本番を迎えているのはやっぱりなんとも感慨深い。やっぱ、祇園祭って宵山とセットだなーとつくづく思います。あと、昨年と全然違う懸装品を使っていたりもするので(天気やオケージョンによるらしい)意外と二年連続で見ても印象違ったりするのよね。これは思わぬ発見でした。
山鉾巡行のお衣装コレクション
二年目になると山鉾自体への新鮮味はそこまでないものですから、今年は近場で見られたのもあって浴衣や法被のデザインばっかりみてたよ。笠やら扇子も入れるとこれはこれで見どころとして十分。
綾傘鉾の浴衣は前が紺白なのカッコいいんだよ
やっぱ菊の花びらって優雅ね(菊水)
菊水は茶道と縁が深いので後ろに茶人のお衣装の荷茶屋が続きますいい黄色
ヴィヴィアンを感じる四条傘鉾の浴衣、良き
船鉾の波の市松涼しげでいいよね
船鉾は浴衣が水文なのも素敵
うーん、楽しい。図柄デザインはそれぞれの山鉾の歴史に基づいているわけなので、山鉾の装飾品同様由来を思いながら見るととても楽しい。漢字とか動植物を紋に落としたり、簡略化してテキスタイルパターンにしたりと、和デザインの素敵なところがいっぱい詰まっているよね。
御神体が内側を向いているのはなんで?
ところで、いくつも山が通り過ぎていくうちに気がついたことがあります。あれ?なんか御神体みんなあっちむいてない??一回も神様の正面が見れないんだけど?
伯牙山もあっち
保昌山もあっち
調べてみると山には表と裏があって、向かって右側が表になっているのだそうです。四条通の北側、河原町通の西側、御池通の南側が表。我々は南側にいたのでずーっと山が裏側だったのでした。これは去年の辻回しポジショニングでは気が付かなかったなあ、でもなんで?なんでなんで??
四条通で見るときのポジショニング
今年は日の並びもあって宵山は昨年の8万人少なく、さらにその翌日の巡行は三連休直後の平日だったせいもあってかおそらく人は昨年(日曜日ドンピシャ)より少なかったのではないかしら。それでもとにかく大きな四つ辻はひどい人。逆に普通の通りは思ったよりも人がいなくて余裕で見れたので意外でした。今年、超ラクだった!
ゆうてもこの程度ですよ
抜けがよくて風通し抜群
辻回しにこだわらないのであれば四条通のアーケード下で涼しく見るのが良いのではないかしら、特に晴れた場合は結構キツイからねえ。全部通過するのに1時間半ぐらいはあるし。東洞院に限らず、通りが交差する場所だと風があれば非常に涼しく見られると思います。
メリット
・風が通りぬけて涼しい!
・人が溜まらないので結構空いてる
・ずっと日陰(南側)※北側はずっとひなただけど御神体は正面
・アーケードが途切れるので眺めの抜けが良い
デメリット
・ちょいちょい人が横断してくる
・ずっと吉牛の匂いがしているので小腹が減る
・辻回しは当然見られない
KBS京都のHPで中継を見ながらがベスト
ちなみに有料観覧席は屋根もなくパイプ椅子もアツアツに仕上げられていて神事を間近でみたいとき以外は地獄席だとしか思えぬ。御池通は広くていいんだけど日陰に乏しいので暑いんだよなあ、山鉾もちょっと遠くなるし。
来年は「好きなポイント」としているローカル民がネット上でちょいちょい見受けられた新町御池で見てみようかな。大通りから一般住宅地に戻っていく最後の辻回しポイントで、そのあとに狭い狭い住宅路地を進んでいく帰宅行程がスリリングで面白いってのもあるし。
その日のうちにバラします
巡行が終わって家で録画しておいた生中継を見ながら寝落ちして、外に出た夕方にはもう各山鉾はバラシが終わるころ。疫神を集めた山鉾はその日のうちにササササッとおかたづけして封じ込められるのが習わしなので、なんともはかない。
今年のオープニングシュールだった
あっという間に何もなかった7月上旬の風景に元通り。二時間半ぐらいで大きいのも解体されるそうで、大きな車輪や何枚もあるタペストリーなどをまた狭い倉庫にしまうのも大変な労力だろうなあと思います。マジで山鉾町のおじさんたち疲労がすごそう。
夜は神幸祭でお神輿ハンティング
さて、祇園祭ってのは山鉾巡行はあくまでも露払いで、町が清められたあとにお神輿が通る方が本チャンなのであります。前祭山鉾巡行→八坂神社に置かれてたお神輿が御旅所に来る神幸祭→後祭山鉾巡行→お神輿が各町に帰っていく還幸祭、っていう流れ。ややこしいけど。
せっかくだからお神輿みたいな〜と思って夜20時過ぎにルートを逆流していったら寺町あたりで一番最初の中御座を発見。
大量のメンズ発見
寺町商店街を進んでいくのを見届けた後、チャリンコで先回りして商店街の出口で待ち受けたらまた見れた。シャリンシャリンいいながら大きなお神輿が通っていくの、ジャパンだねえ。夜の遅い時間で意外と人も少なめなので見やすい。
ああ、これでオッケー。
今年もきっちりと前祭を堪能したところでミッションコンプリートとなりました。とか言ってるあいだにこの翌日からは今度は後祭の鉾立が始まっているというせわしなさ。まだまだ京都はお祭りがつづきます。長いね〜!
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