桃園空港ターミナル内カプセルホテル「Thé Stay 町・草修行館」
最終日に一泊したのは桃園空港内に新しくできたカプセルホテル「Thé Stay 町・草修行館」。2019年末、第2ターミナルに5階モールができたのと同時に開業した、台湾で最初の空港ターミナル内宿泊施設。できてまもなくコロナ禍突入だったのでまだピッカピカ。一度見てみたいと思っていたので滞在は短いけどこの機会に予約しました。
大変なのよ空港ビバーク
LCCをより格安で利用する以上は避けて通れないのが深夜早朝便。となると必然的にどうしても「空港夜明かし」というシビアな手段を余儀なくされることは多くて、拙著「そうだ、台湾いこう」の冒頭でもやってますが早朝便のために終電で乗りつけて、成田・羽田・桃園空港での地べたおよび椅子仮眠というのは何度も経験しました。寝床のよしあし、充電用コンセントの確保、空調やドア横での寒さとの戦い、清掃ロボットの往来、飢え(大げさ)、など地味に得るべきコツが多くて無駄にサバイブする力が身につきます。
桃園空港の深夜着は基本的にバスが台北駅まで出てるから良いとしても、いざホステル行ったら深夜チェックインお願いしてたのに真っ暗で入室できず詰んだときとかあったし(参照:そうだ高雄いこう)、そもそも桃園の第1ターミナルはだだっ広いわりにマジで寝るところ(座るところ)がなくてしんどいし、とまあとにかくあんまりいい事はありません。若さゆえ可能な節約。日本だとナインアワーズとかファーストキャビンという選択肢があるように、桃園でも今後はターミナル内ホテルでの宿泊という選択肢があるのはとてもありがたいことだ!
第2ターミナル南側5階へGO
LCCの離発着は大体第1ターミナルなんですがホテルは第2ターミナル。ターミナル間はシャトルで24時間繋がってるので行き来は簡単です。(ただし深夜早朝帯は車両呼び出しボタン押してくださいってドア横に書いてあった)第2って旅客が非アジア人ばかりだったので長距離路線が多いんでしょうね。
はじめまして第2ターミナル三階
三階出発ロビー向かって右側をまっすぐ行くと専用エレベーターあり
5階に上がると急に台湾レトロなウォールペイントやらフォトスポットやら満載のだだっ広いフロアで「え?なにこれ?」ってなりますがどうやら「レトロタウン大稻程をイメージした街並みをフロア全体に再現」だそうで、巨大な休憩所・フードコートになっています。とにかく広い。到着時は夜だったので飲食店は全部閉まってました。
3Dアートのフォトスポット
迪化街チックな回廊セットもあり
やたら余白の多い休憩区
超絶に広いフードコート
いったい何だこの空間は・・・と圧倒されているとその片隅にありますのが今回のお宿。入り口が地味すぎて見落とす人も多いみたいですがそれはおおいにありえます。コンセプトフロアなのでなんかいろいろ装飾があって戸惑いがちなので頑張って探しましょう。
回廊の脇に突然ありますから
カプセルホテル「Thé Stay 町・草修行館」
ファーストインプレッション、とにかくきれい。おしゃれカフェみたいな白ベースのウッディな内装。受付でまずお支払いを済ませてざっくり説明をうけたらルームカードをいただいて中に入ります。ソファラウンジみたいなものはないけどそりゃそうだ、一歩でたら巨大なフードコートだもんねえ。台湾のお茶文化をテーマにした宿らしくて、チェックイン時に真空パックの茶葉いただけてそれを受付横のカウンターでウェルカムティーとして飲めるみたいでした。
この読みづらいホテル名だけどうにかならんかなと思っていました
受付と小さなカウンターとスタンディング用テーブルがいくつか
あとは下駄箱でスリッパに履き替えます
部屋は男女別ドミトリーがメインだけど個室もいくつかあるみたい。一本の廊下の両脇に部屋が設けてある作りなので、この廊下で老若男女が深夜早朝を問わずスーツケースを広げてパッキングを繰り広げてました。わたしも出発前ひとまず全部廊下にぶん投げて詰め込んでたわ。
お部屋もいろいろ
こんな感じの規模らしいです
さて、ドミトリーの方はまだまだピカピカ!しかもわたしの好きな安置所型ほら穴タイプ、結構広めで天井も高め!机もある!すばらしい!事前に「早朝チェックアウトなので入口付近の下段を希望」しておいたのでドアのすぐ横にアサインされてました。
鳥の巣箱仕立て
この形は振動が少なく騒音も聞こえづらくて平和に過ごせるのがよいのです
安置所型としてはかなりの優良物件
この度の独房は居心地快適。新しいホステルって結構地味なこだわり(コンセントとか棚の位置とか)が感じられることが多くて「そう、そういうことやねん」と思うことが多いです。今回は机付きだったけど、これは基本的に机としてより居住性の高まる物置として優秀なので大好き。
独房の隅っこに机があるのは最高
ルームライトがわりになるミラーもあるし!
この窪みに荷物を放り込めるのが最も重要なポイント
ぐちゃあ(配置としてはベスト)
ドミトリー内に荷物置き場もあるよ
わたしがホステル作るんだったら、きっとこういう穴ぐらタイプにして、しつこいほど充電用のコンセント置いて、ちょいおきできる棚や机を仕込んで、完全にコクピット化できるネカフェみたいな空間を目標にすると思う・・・なにはともあれとても快適で、短時間の滞在でも課金するだけの甲斐はあるかなと思える居住性でした。
さて、洗面所とトイレは男女別にあってここもカードロック。台北二泊で微妙な水回りにモヤってきたので、ここのシャワーは快適でした。ブース広めだし、こだわりのお茶系シャンプーとボディソープあり、水圧もしっかりで、着替えが濡れないようにビニール製の大きなバッグが備え付け。ニーズにフィット!
トイレと洗面所
洗面所も綺麗だった、ドライヤーはダイソン
会員登録したらタオルが貸し出し無料になった。あとノイキャンのソニーヘッドホンを無料貸し出ししてたよ
空港探訪、南北5階モール散歩
第2ターミナルにこういうモールがあったこと、1ミリも知りませんでした。カプセルホテル滞在中は一歩外に出た空港エリアがリビングルームみたいなもので、夜の空港を縦横無尽に歩いて楽しむこともできます。基本そんな暇ないから空港ホテルに泊まってるんだとは思うんだけど(笑)たまにはこういうレジャーもあり!うろうろしてみるのも楽しいものです。
南側モールにはファミマあり、ホテルから1分で不自由ゼロ
焼き芋もおでんも売っていますよ
夜食や朝食にも事欠かず飢えることもねえ
南側のファミマにはビールしか売ってなかったので、わざわざ3階まで降りて北側5階のモールにも行ってみました。賑わう空港を横切って逆サイドの5階に上がるとこちらにはセブンイレブンがあり(ちなみにお酒は若干種類が多い程度)同じく巨大なフードコート&休憩所になっています。あと、両サイドとも展望デッキを備えていて夜22時半ぐらいまで間近に飛行機を眺めることができます。デッキも広くてこれは良かった。これは空港ホテルならではだよねえ。
南北こういう構成になっとんねんな
どこまでいっても席だけは空いてる
空港の展望台デッキ、眺めよし!
北側5階にはこんな空港模型もあったりして
セブンイレブンもしっかり24時間営業で
という具合で、南北5階のモールは深夜帯にはベンチで眠る旅客やらちょっとしたコンビニ飲食で時間をつぶす旅半ばの家族やらがチラホラ見受けられつつもあまりに広大なのでそれが邪魔になることはなく、だいぶゆったり過ごせる休憩どころとして24時間稼働しておりました。こんだけ広かったら仮眠できるんじゃね?という感じなのですが、やっぱりほんの数時間とはいえ熱いシャワーを浴びて横になれるってのは段違いで「中年無理せず寝るがよし」をしみじみ実感。今回は一晩7500円ほどでしたが、今後また利用することがあるかもしれません。
ホテルの真ん前にコンセント付きのテーブルあって便利すぎ
わたしが午前四時半ごろチェックアウトしたときは若いスタッフさんが夜通ししっかり勤務されていて、ロビーにはレミオロメンの粉雪がガンガンに流れていました(笑)普通のホステルと違って「時間に都合のある人たちが泊まっている」という特殊宿なのはある意味気が楽でいいですよね。
以上、桃園空港の夜明かしとおさらばできるかもしれない台湾初のターミナル内空港ホテルでした。
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