そうだ、台湾いこう(書籍化版)

今日の旅メモダイジェスト 2017.3.9 墾丁観光

9時起床。昨晩ねしまに○イリー○ーションで「カルテット」を見て夜更かししてすっかりお寝坊さん。カーテン開けたら天気予報通りのいい天気。一階のラウンジで朝食を食べる。ラウンジの窓が全開放で気持ちいい!

晴れたケンティンはまるでハワイのようで、光はさすけど湿度がない。半袖だと薄ら寒いけど、カッパを着ると暑い。それでもダウンを重ね着した中国人が通ったりするから、まあ気温なんて人によって感覚が違うもんわな。

台湾最南端に行こうと鵝鑾鼻公園を目指すがバスがこない。昨晩宿でみかけた丸メガネのロン毛男子に話しかけたらもう30分待っているらしい。客待ちしていた茶髪の女性ドライバー、ジョアンの車に誘われて2人で相乗りすることにした。

彼の名前は広俊くん。ヒロトシくんはポケモンやセーラームーンが大好きなある意味ちゃんとしたアニメファンで、中国でポケモンGOができないことを嘆くある意味正しい中国人であった。今回初めてのひとり旅。北京のデザイナーさんらしい。

公園内の灯台を見て、2人してGoogleマップ頼りに行くとアレ?この道抜けられない。我々の行きたかった最南端は公園の外にあったのだった。きっちりそれ書いておいてよ…。それでも結構な体力のロスにマジかーとグッタリしてすぐに出口に向かった。

テクテク人気のない車道やジャングルを歩いてようやく見つけた台湾最南端。大きな記念碑のデッキの背後にはバーンと海が広がって、この向こうはもう東南アジアなんですよねえと思うとなんとも不思議な感じ。

お友達に薦められたのでこのあと「風吹沙」に行きたい、と言うヒロトシくん。歩くと1時間半かかるのでタクシーを探したけど全く見当たらない。一旦公園の外に出てみたけど見事に人っ子一人いない。ただただ、前にあるエビがどしたらこしたらの博物館か何かの看板から切ないオルゴールのデスペラード(イーグルス)が流れていて、ゴーストタウンみたいな通りに響き渡っているのみ。

ヒロトシくんが「これはさっきの彼女に電話して車を呼ぶしかないね」と言う。ああーなるほど、ここでさっき渡された名刺が役に立つわけだ!クレバー!ほどなくレインボー偏光サングラスをかけたジョアンの車がやって来て、ごくろうさんでしたとばかりにケラケラ笑って拾ってくれた。

まず「龍磐大草原」へ。すごい!崖の上から海一望、冬で異常に風が強いので吹き飛ばされそうな恐怖も相まって2人して変な声をあげながらへっぴりごし。こんな状況でも崖のふちのふちまで行ってポージングしてる中国人観光客はある意味すごい。髪の毛バサバサ、カメラぶれぶれ、尋常じゃない風圧なので、吹き飛ばされる前に退散。

続いて少し先の風吹沙へ。1番高いらしくさらに崖感。ジョアンが車から出てきて、ここは二つの方向の風が交差する場所なんだと説明してくれた。同じ場所なのに少し移動するだけで髪の毛バサバサになる方向が違う、ふっしぎー。ジョアンにジャンプさせられてアジア写真も撮られた。

ヒロトシくんと小さな名も無き食堂に入り、ねえおばちゃんに何が1番有名でオススメか聞いてよと翻訳こんにゃくのように彼を扱って2人で鴨肉麺を食べた。テーブルにあった辛いタレと味噌なんとかってタレがあったのだけど、後者がなんというかウスターソースのようで始めで出会ったお酢の種類だった。材料を見たら砂糖やネギなど色々な材料がミックスされているから本当にウスターソースみたいなもんなのかな。

彼に話しかけなかったら多分台湾最南端を発見することすら困難で、他のとこは諦めちゃってたかも。本当にありがとうねー、と感謝。彼はガラガラを引いて出て行った。またねーVPNでインスタみてねー!

さて、すっかり気温の上昇と強風とで疲れ切っていたので少しラウンジで休んで15時半。そろそろ日が暮れてしまう。近所の「貢茶」でタネがパリパリするパッションフルーツティーを買ってバスを待つ、がやはりなかなか来ない。

一台のタクシーがバス停の前に止まって「白砂行くの?1時間500ドルでどうだ」という。Google翻訳を使って執拗にアピールして来るので一度は断ったけど日暮れまで時間も無し、こういうときはちょっと高額でも出しちゃうのがセオリーと一式回ってもらうことに。

運転手のおじさん、Google翻訳連発で「田舎だからバスは本数も少なくてあまり便利ではないよ、タクシーを使う方が早いんだぜ」とのこと。日本語に変換してくれたとたん一つの手がかりもないぐらい会話が成り立たなくなったので、やっぱ中国語英語が1番確実だな。

予定になかった「紅柴坑」に連れて行ってくれた。港から海を覗くと海底やカラフルなお魚が見えるほど透き通っていて、信じられないほどの透明度。別に潜水艦とか乗りたくないけど空気的に選択肢は無く、香港人カップルと海底見学。

実はおじさんはお客の写真撮影の名手であった。あまたのポージングを要求され、わたしが到底いままでには撮ろうとも思ったことのない写真ができあがってくる。最適なポジショニングで迷いなくモデルを配置。その度におじさんは概ね満足そうにニッコリするのだった。

さて、次の目的地に向かおうとすると何もない道路でタクシーがストップ。いやだ何よ、と思ったらおじさんがまたも「そこで飛べ」ともはやGoogle翻訳を使うこともなく指示。そこは何もない一直線の新しい道路で、アジア的にいけてる写真を撮るには最高のスポットだった。納得した写真が撮れたところで車内に戻された。

次にサンセットで有名な「白砂」へ。満喫してもどるとまたもおじさんは「ちょっとそこ立ちなさいよ」と高台に立ち撮影。もはや観光よりも撮影ツアーに近い。カメラロールにはどんどんわたしのハッスル写真が溜まっていく。

次におじさんが止まったのは予定になかった貓鼻頭の見える堤防前。釣りを終えた釣り人たちが進入禁止の堤防から戻ってくるところ。あそこにある丸いやつはね、これ、と見せられたGoogle翻訳には「原発」と書いてあった。そんな急に!ハッとする情報だしてこないでおじさん!と思う暇もなく、「じゃそこの堤防に登って腰掛けて」と言われ写真を撮り、シュールな撮影ツアーはお開きとなった。

今晩は贅沢をしてみることにした。南湾にあるトリップアドバイザーランキング2位の本格レストラン「迷路小章魚 Piccolo Polpo Italian Restaurant」。とはいえオーシャンビューからの原発ビューなのだけど、白ワイン、グリルイカとブロッコリーのチミチュリソース、赤ワイン。夜風に吹かれながら2700円ならまあ悪くない。

帰りはなんとか南湾からバスも捕まり、ホッとして帰る。あてどなくバスを待つの本当にもうイヤー。

帰りは少し離れたバス停に止まったのでまた農場直送牛乳屋台でアップル牛乳を買ったけど、味は微妙だった。下手こいたー。連日夜市は8時頃から台湾の修学旅行生らしき子供らでいっぱい。

景勝地もいろいろ行けたし、ハッスル写真は死ぬほどあるし、宿でよく話もしたし、晩ごはんは久しぶりにリバーサイド夜市じゃないし、それなりに丸2日満喫できて初めてのケンティンは思い出深い場所になった。

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